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業務システムとリレーションデザイン

業務システムは人がやることの代行に過ぎない

CRM、SFA、ERP・・・様々な種類の業務システムがありますが、これらは人がやっていることを代行しているに過ぎません。

例えば、紙やExcelにまとめておく作業や、金額等の計算、整合性のチェックなどシステムがない時代は人がやっていたことを代行または簡易化したに過ぎません。

どこまで業務システムが代行すべきか

個人的な見解をいえば、ちょっとでも代行してくれるなら別に何でもいいんじゃない、と思っています。

例えば、請求金額を消費税を含めて自動計算してくれることや、商談状況を一覧で可視化してくれるなどピンポイントで人がやってくれていたことがシステムが担う形です。

しかし、デジタルトランスフォーメーション(DX)の話が関わってくると見解を変えざるを得ません。

DXと業務システムの関わり

DXと一言で言えば「顧客に対する関わり方のデジタル化」と「業務のデジタル化」の2つでしかありません。

前者の「顧客に対する関わり方のデジタル化」言えば、業務システムの関わりは薄く(システム連携程度)、ECサイトの立ち上げや会員サイトの立ち上げによる顧客との接点の拡充やデジタルマーケティングなどが本質的だと考えています。

後者の「業務のデジタル化」については今まで散々IT化と言ってやってきた部分ですが、それじゃ甘いというのが私の考えです。

今の業務のデジタル化とは

ピンポイントのデジタル化は様々な会社で取り組みが行われていますが、それで出てきた成果はどれほどのものだったでしょうか。

確かに業務は楽になったはずですが、「結局ここは人がチェックして、データ入力して・・・」と思っている人が多いのではないでしょうか。

その不満の多くは「ちょっとだけシステムが作業を代行してくれるだけで、データを入れるだけでは仕事が完結しない」ところに起因していると思います。

個々のタスクに対してはシステムが十分機能しているが、一つの流れの仕事としては不完全さが目立つ、と言えば良いでしょうか。

これからの業務システムのあるべき姿

そもそもシステムという言葉は別にデジタルでもITでもありません。体系化された仕組みを指します。

人がやることと業務システムがやることが細かく分断されている場合、割り込み作業と作業待ちが頻繁に発生することになります。

もっと大きな流れで業務システムが人の作業を代行していれば、そのような無駄を排除してスムーズに業務を進めることができます。

そこでリレーションデザインを提唱したい

上記の内容を総合して、「タスクではなく業務」をシステムが代行することが重要になります。

それを実現するためには「入力した内容に基づいて次の業務につながる」構成をしている必要があります。

もっと言えば人と人が繋がる、業務と業務が繋がる、これが私が定義したリレーションデザインの考え方です。

この考え方を業務システムの導入・設計・改善を行う人は十分に理解し、使っていくことが良いシステムを生み出すことになると思います。

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