信州から母さんが行く新潟オフまち歩き
かつて、多くの船が港につき、街は活気で溢れていた。10メートルほどの日和山山頂から眼下に広がっていたと見られる港の船の出入りを監視したという。そしてまた海から二度と戻らなかった人々の魂を祀ったのだ。海から人々の魂をのせた冷たい風が頬を打つ。
たった5メートルに位置する五合目にあるカフェでは、そんな歴史を傍観し、港とともに発展してきた新潟の街の原点に、そっと思いを寄せつつ、ゆったりとした時間を過ごすことができる。
人と出会うためにある場所。これは神様からの贈り物なのだろうか・・・。人との絆の不思議さを噛み締めなから、カフェに足を踏み入れた。
私たちは、なにを求めて生きているのだろうか。。。大きな幸せを望むのではなく、日常の小さな幸せに気づくために、そっと寄り添う神がここにいる。
なぜ貴方は回すのか・・・願いを念じる私たちを、ちょっぴりあざ笑うように天を仰ぐこま犬。ぐるりと周りを見渡せば、今まで見えなかった景色が見えてくる。心がちょっぴり軽くなった母さんです。
海を越えて運ばれてきたのは、単なる品物ではなく、人々が営む生活そのものだったのかもしれない。舶来の品を迎えるために、新潟の大工たちは新しい造形を生み出した。交流は人を変え、時代を変える。
信濃川の水が河口に流れ込み、豊かな海を育む。その番人はやはりカモメたち。風に乗って空を泳ぎ、水の上で魚を捉える。生きることそのものは、単純なことなのに、なぜ私たちは人生を複雑にしてしまうのか。
自然に逆らわず、川を愛し、海を愛する。時間の流れを速めず、形づくられた街がここにある。交流により発展したこの街での出会いに、大きな意味を感じた母さんです。
品田さんに、心から感謝を込めて。
この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?