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里帰りの記録 2023年6月(1)

梅の収穫の合間に、リヤカーに積まれた摘みたての梅の実と、剪定して空の青の分量が増した梅の木とを眺めながら食べる、どら焼きとアクエリアスのおいしさよ!

畑へ行く前に久しぶりにお墓参りをして、どら焼きふたつと庭に咲く花とをお供えしてきた。スーパーで一袋数百円で売られているどら焼きじゃないのよ、仙台土産のちょっといいどら焼きよ、生きてる私たちでおいしくいただきましょうよ。そう思わなかったと言えば嘘になる。それでも、久しぶりの墓参りだし、じいちゃんにもばあちゃんにもたまにはおいしいものを、なんて孫心もはたらき、神妙な面持ちで手を合わせてきたのだった。木の上からカラスが私たちが帰るのをいまかいまかと待ち構えている様子が、少々気になりはしたけれど。

いまごろじいちゃんばあちゃんも食べてるかねぇ。んまいぞいっつって食ってっぺなあ。そんな呑気なことを言い合いながら、もぐもぐとおいしい糖分を摂取していると、田植えや稲刈りの休憩、「いっぷぐ(一服)」のよう。風もそよそよ気持ちよく、ああ土のそばにいるのはよいものであるなあ、なんて、ますますのどかな心持ち。

梅は梅酒になる予定。ほとんど私が飲み干すことでしょう。どら娘。


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