乳房再建出来るかな?
4月に乳がんの手術を受けて、同時に乳房再建の為のティッシュ・エキスパンダーを入れてもらった。
私が手術を受けた大学病院では、同次再建はしていなくて、一次二期再建という再建方法をしている為、ある期間はティッシュ・エキスパンダーを胸に入れて胸の皮膚を伸ばす必要がある。
私は、自分の体を犠牲にしないインプラントの再建を希望していたが、エキスパンダーによるアレルギーが出てしまって、インプラントを入れる為に皮膚を伸ばす事が出来なくなった。
乳がん手術後、退院して2日目より、次第に胸が赤くなって来て、エキスパンダーに生理食塩水を入れる事が出来なくなった。
後少しで2ヶ月が経とうとしている今、皮膚が薄くなってしまった所は赤黒くなり、鏡に映しても痛々しい。そして、痛みもずっとあり、このままにしておくのは危険だと言われた。
形成外科の主治医からは、4つ提案があった。
一つ目は、早めに広背筋による再建手術で、赤黒くなった所は切除して背中の皮膚をパッチワークのように張り合わせるという事。
二つ目は、赤黒くなった皮膚を切断して、残った良好な皮膚を再びエキスパンダーで伸ばして、当初の通りインプラントによる再建を目指すという事。
三つ目は、もう少し様子を見ながら、当初の手術日程にて、広背筋または腹直筋による手術をする事。
そして、四つ目は、エキスパンダーを一旦は取り除いて、赤黒くなった皮膚を切断して縫いとどめて、何年か後に再建したくなった時に再建するという事。
私はこの四つの中では、手術日程を早めて、広背筋による手術をするか、それとも、もう再建は諦めてエキスパンダーを取り除いてもらうかの2択だと思った。
娘達に相談すると、せっかくここまで頑張って来たんだから、再建した方がいいのではないか、と言う。
夫は、もうこれ以上しんどい思いをしなくても良いのではないかと言った。
私の心は、この2択で揺れている。
初めに、乳腺外来で乳がんの告知をされてから、すぐに乳房再建があるから、と言われてその流れに乗ってしまった。
ここまで頑張ったんだから、もういいかな、と言う気持ちもある。
その気持ちの中には、広背筋による再建をした時、背中の突っ張り感だとか、腕を動かせないもどかしさとかを感じて、後悔するのではないか、と言う思いがある。
形成外科の主治医は、今まで手術して来た人は、皆んな順調に回復されて、職場復帰もしている、という。
しかし、このエキスパンダーのトラブルを見ていると、再建によるトラブルが全くないとは言い切れなくて、その第一号が私になるかもしれない、と少し冗談めいて言った。
そうなんだな。私は、元より頑健な体を持っているわけではなくて、どちらかというと、虚弱体質で、皮膚トラブルも多かった。
人と比べる事は出来ない。
コンタクトレンズも、初めから合わず、本当に必要だと思う時以外は入れない様にして来た。
運動をしても、このくらいで?と思うくらいにすぐにくたびれてしまって、続いた試しがない。
こんな身体で、再建手術をする事自体が間違っていたのではないか、とも思えるのだ。
だが、ここまで頑張って来て、諦めるのも悔しい。
エキスパンダーを取り出して、扁平な胸にしてしまった時、果たして清々するだろうか?
痛みからも解放されて、よかったかと思えるだろうか?
頭の中をぐるぐる思いが巡って、結論が出ないまま、時間が過ぎている。
後1週間程で結論を出さないといけない。悩ましい。
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