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要領よく生きる

私には3人の子供がいる。皆子供の頃からいい子だったが、一番要領良く生きているのは、真ん中の長女だ。

最近、その長女と話していて、あなたは要領がいいよね?と私が言うと、うん、自分でいうのも何なんだけどいいと思う、と言う答えが返って来た。

彼女は、子供の頃から中学生くらいまでは決して要領良く生きていたわけではない。とても真面目で、どちらかと言うと不器用だったと思う。

では、何で最近の彼女は要領がよくて器用に物事をこなす事が出来るようになったのだろうか?

夫ともそんな話をしたが、大学時代のアルバイトで電話の応対をするのを3年くらいしていた。その前は、コンビニ店員。そのどちらも、彼女の社会勉強の役に立った様に思う。

その頃から、社会で生きていく術を身につけていったのだろうか?

親が転職の為に県外へ行ってしまって、兄も妹も県外の大学へ進学したため、元々自宅通学の予定だったのが、1人暮らしをしないといけなくなった。

その時も、何の文句も言わなかった。

1人でお弁当を毎日作って大学へ行き、そして1人で就活もし、就職した。

その間、彼とのお付き合いはしていたが、基本的には1人ぼっちで少し可哀想な事をしたと思っている。

家の経済的な理由で、長男は県外の私立大学へ進んだけれど、彼女にはその選択肢はなかった。

そして、まさかの夫の転職で、妹は私と一緒に夫の会社のある都会の大学へ進学した。

彼女にとっては、まさかの展開だっただろう。

彼女が今器用に生きているのは、何の文句も言わずに自分を受け入れて社会に適応していったからかもしれない。

一方、妹の方は、大学時代一人っ子の様に過ごした。私と夫と次女の生活で、何不自由なく、お弁当も作ってもらえて、アルバイトも少しはしたがすぐに辞めてしまって、蝶よ花よと私達に守られて過ごした。

社会に出てからも、実家からは近かった為、1週間に一回は帰って来た。

ついでに、兄の方も、県外で1人暮らしをして、吉野家の深夜のアルバイトなどでお金を貯めて車の免許を取ったり、体育会系の部活で主将をしたりして、社会に出る前に随分と逞しくなった。

きっと、大学時代をどの様に過ごしたかというのも、社会への適合に関係あるのかな?と最近思う様になった。

次女は、私達が守り過ぎた様に思う。要領というのは、自分でどれだけ壁を乗り越えて来たかに関係しているように思えて来た。

さて、私はというと、とても器用に生きて来たとは言えない。次女と同じ。

先が見えて来た今、次女を独り立ちさせて、私も自分をもっとしっかり持って行くにはどうしたらいいのだろうか?

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