イ・ソンギュンの声を聴きたくて
2010年ごろっていい男はビッグストール巻いてたなと追憶のじゅんぷうです、こんにちは。何ならわたしも巻いてました。
年末に信じられない形でわたしたちの前から消えてしまったイ・ソンギュンのあのイケボを聴きたくて、Netflixでドラマ『パスタ~恋ができるまで~』を観ました。
イ・ソンギュンとコン・ヒョジン主演。高級イタリアンレストラン【ラ・スフェラ】の厨房が舞台のラブコメです。2010年の作品なのでどうしても画面に古さは感じるし、イ・ソンギュン演じるカリスマシェフ、ヒョヌクにはモデルがいるそうですが、彼の横柄で横暴な言動は今なら完全にアウト。なのに何、この魅力?
『コーヒープリンス1号店』での心優しきハンソンとは真逆のキャラクターで、料理のためなら容赦なく人の心を折りまくり粛清もしていく。そんなシェフスタイルのときの目つきや表情、歩き方までがオラオラの俺様だけどそれがどこかセクシーで、罵倒も嫌味もイケボなもんだから抗えません。料理も恋も経験値が低く、そんなシェフに支配されているようでいて無意識に?手玉にとっているユギョン(コン・ヒョジン)の天然力も唯一無二。真似できない。
設定と展開は王道で、ヒョヌクが連れてきたイタリア仕込みのイケメン調理師たちはコーヒープリンスばりの厨房プリンスだし(もっと騒がれてもいいのに…)、前シェフ時代からの調理師たちやヒョヌクにクビにされた調理師たちは短絡的でうんざりするけど、極悪人のいないドタバタドラマ。
高視聴率で16話完結の予定を20話に延ばしただけのことはあって、後半ちょっと寝てしまった。かと思えばあの人の感情どうなったんだ?次の展開で理解できるけどあの場面の描写ないんだ?などなど回収されていない点も。韓国ドラマ特有のエンディング構成に毎回ときめいたけど、後半はそれもなくて、延ばしたはいいけど最後のほうはちょっと雑な印象でした。それでもやっと厨房がワンチームになっていくのがうれしくて完走しましたが、ユギョンと先輩たちももう少し和解エピソードほしいところ。
『ミセン~未生~』では理想の上司、オ課長だったイ・ソンミンが、ドタバタの元凶ともいえるソル社長役。社長からホール係見習いに降格するあたりまでは悲哀とコメディを背負うキャラだったけど、中盤からはただただ憎いばかり。どう挽回させるのかと思ったら〖父性〗を出してきたのはいい帰着だったと思います。
イ・ソンギュンが演じたヒョヌクは血は韓国人だけど言ってみればイタリア男。悪い男で、いい男。厨房ではパスタを、外ではビッグストールぐるんぐるん巻いてます。
この人がもういないなんてどうなってるんだという悲しみと悔しさで初めのうち涙が出てしまいましたが、気がつけばわたしもユギョンと同じく「イエーシェフ!」「イエーシェフ!!」とヒョヌクの支配下にいるのでした。はあ、ボンゴレ食べたい。
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