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聖徳太子と法隆寺展にいってきました

 いつか行くなら1ヵ月は奈良に滞在したい、局地的歴史マニアじゅんぷうです。

<聖徳太子生誕1400年遠忌記念特別展 聖徳太子と法隆寺>展を東京国立博物館で見てきました。日時指定チケットは買わなかったのですが、行った時間の枠に余裕があったようで当日券を買って入れました。

 聖徳太子の遺品や肖像、数々の国宝や重要文化財。平安や鎌倉といったのちの時代に作られたものもありますが、それぞれの時代での聖徳太子への思いというものがあって、はるかなる時を超えて保存されているものが集結した、ということに胸が熱くなりました。

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 上の写真にもある、この特別展のメインビジュアルの右側にいらっしゃるのが国宝の聖徳太子立像なんですけど、作られたのは平安時代の聖徳太子500年遠忌のころ。この聖徳太子がかぶってらっしゃるのが冕冠(べんかん)という中国の皇帝がかぶってるもの。日本では聖武天皇のころから天皇が即位式などで着けたようです。だからこれどういうことなのかなという疑問もありますけど、当時の聖徳太子信仰がそうさせたのでしょうか。韓国時代劇でもおなじみで、高麗時代が舞台の『麗』でイ・ジュンギが着けていたのを鮮明に思い出します。

 30数年来の『日出処の天子』愛読者としては、あのドラマでの孤高の王子イ・ジュンギを見てようやく厩戸皇子の実写キャスティングを勝手に決定したんですよ。雨乞いの儀式もありますしね。『日出処の天子』は、聖徳太子=厩戸皇子の少年時代から推古天皇の摂政となるまでを描いた少女マンガ。ここでの厩戸皇子は、天才…神童には違いないけれど、超常的な力の持ち主で人の心すら読んだり操ったりでき、目的のためなら手段を問わない、麗しくもサイコな方。その孤独と苦渋に何度涙したことか…。この作品のおかげで、わたしは飛鳥時代の聖徳太子周辺の系図をそらで描くことができるんですよ。

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ミニミニ聖徳太子像買いました。展示でさまざまな装飾や意匠を見て、あらためて山岸先生の画力とセンスすごいと思った

 マンガではときどき女官や舞姫に扮したりもする厩戸皇子。初登場時も女童(めのわらわ)ルックでした。残っているのは全体の半分あるかどうかという巻きスカート状の伎楽の装束が展示されているのを見て、10数世紀も風化に耐えているその布を巻いたのはどんな女人だったのか…皇子だったかもしれないし、皇子の前で舞ったかもしれない。重要文化財の梓弓や六目鏑箭。蘇我氏と物部氏の戦いで物部守屋を射た矢かもしれない! などなど夢想しながら、感染対策で見学は90分以内とされていましたがほんとに90分みっちり使いました!

 絹の布に聖徳太子が「未来と縁をつなぐために」残されたという御足印。拝見することで聖徳太子とご縁がつながるのだそうです。『日出処の天子』に夢中になってから30年以上たって、やっとご縁をつなぐことができました。

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