AAAMYYY@渋谷WWW

2019年3月9日(土)

渋谷WWWで、AAAMYYY。

先頃出た初アルバム『BODY』のリリース公演で、前売り完売にて満杯。

『BODY』は優れたトラックメーカーでもあるAAAMYYY自身がヴィンテージのアナログシンセをモジュレートしたソフトシンセを用いてトラックを制作。つまりエレポップ的な感触で統一されたアルバムだったわけだが、ライブではそれを腕ある同世代ミュージシャンたちーーkey/河原太朗(TENDRE)、g/Tondenhey(踊Foot Works)、b/高木祥太(エドガー サリヴァン)、dr/澤村一平(SANABAGUN.)、cho/Con Plankton(TAWINGS)ーーによる音圧ありのバンドサウンドに変えて太く表現。響き具合の強いダイナミックなバンドサウンドとAAAMYYYの透き通ったヴォーカルの相性が想像以上によく、『BODY』楽曲のメロディのよさも尚更際立っていた。音の洋楽的センスとメロディにある和の感覚がいい塩梅に混ざりあい、フワっとした声でありながらもエモ度数が(スタジオ録音ブツの)何倍にも膨らむのだ。とりわけ本編最後で歌われたスケール感ありの「屍を越えてゆけ」と、あとアンコールで歌われた「愛のため」にグッときた。

中盤ではPAELLASのMATTONに始まり、KANDYTOWNのKEIJU、Ryohuと、ゲストも次々に登場。単なるアルバム再現ではなく、全編通して華のあるステージになっていたのもよかった。

そういった音楽的なよさに加え、ライブでは何よりAAAMYYYの人としてのチャーミングさがそのまま出るのがいいところ。何しろMCの初めの一言が「ちょっと鼻かんでいいですか?」ですからね。で、堂々とおもいきり鼻かむあたりの飾らなさがステキ。アルバム聴いてクールなイメージ抱いて来た人はいい意味で驚いたかも。そのあとのMCも自然体というか飾り気がないというか、ああ、この人は誰からも好かれるよなーって思えるもので。インタビューしたときもめちゃめちゃ話しやすくて、物腰柔らかで、気取りが1ミリもなくて、僕は大好きになっちゃったんだけど、ライブでもそういう「人としての魅力」が放たれていた。ずっと動向を追い続けたくなるSSW。彼女がメンバーであるTempalayのライブは僕はまだ観たことないので、今度それも観てみよう。

ところで、僕が好きな日本の20代~30代の女性シンガーソングライターの観客はわりと自分に近い年代…つまりおじさんたちが多かったりするんだが、AAAMYYYのお客さんは彼女と同年代くらいのお洒落めな子たちが多く、男女比率もほぼ半々だった。ファン層ってそのアーティストのどこで何をして変わるんだろ。興味深い。

AAAMYYYのインタビュー、今出てる女性誌『HONEY』の音楽ページで書いてるんで、よければ見てみてくださいな。


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