グリーンルームフェスティバル、Day2@横浜赤レンガ倉庫特設会場

2019年5月26日(日)

横浜赤レンガ倉庫特設会場で、グリーンルームフェスティバル。2日目。

前日に続いてこの日も酷暑。だが、なんとしても初っ端・12時から始まるビッケブランカから観ておきたかったので、早々と会場へ。元気だ、オレ。

前日に続いて超満杯の会場。観たのは以下の通り。

ビッケブランカ→EGO-WRAPPIN'→アロー・ブラック→ORIGINAL LOVE→Chara→コリーヌ・ベイリー・レイ→トム・ミッシュ。

ハミングバードステージのビッケブランカは、自身がモデルを務めるzoffのサングラスで登場。木陰で観てる人たちをMCでいじるなど含め、リラックスした……というか、とても余裕の感じられるステージ運び。「夏の夢」はこんな暑い日にぴったりだ。

セトリがなかなか新鮮だった。わけても最後の「THUNDERBOLT」~「Great Squall」(逆だったっけ?)の流れ。1枚目と2枚目のそれぞれのスケール豊かなラスト曲を続けたところに「おおっ!」。この2曲に顕著なスケール感は大きなステージにこそ合いそうなので、次はGood WaveかBlue Skyのステージで観たいもの。

続いてエゴラッピン。エゴラッピンを観ると、ああ今年もフェスの季節が始まったんだなぁ、という気持ちになる。去年もこのフェスでエゴラッピンを観て、それは喉を悪くしてたよっちゃんの復帰ステージで、僕は胸が熱くなってちょっと泣いたものだった。今回も言うまでもなく最高。新譜を出したばかりだが、そこからの曲ばかりというわけではなく、お馴染みの旧曲もいろいろと。新曲と代表曲、それを混ぜての構成がいい。混ぜ方が実にうまい。

それにしても暑い。暑さが厳しすぎる。途中、近くで女性が倒れて運ばれていった。そうなるのもわかる暑さだ。「みんな水分とってや。ビールは水分とちゃいますよ」と、よっちゃん。

続いてRIRIを観ようとGalleryに向かうが、案の定、入場規制で入れず。まだ2組しか観てなかったが、暑さにやられたので早めの休憩をとることにする。会場外のビルのなかの回転寿司へ。寿司、うま!    ワインなど飲みたくなるが先のことを考えて控える。

会場に戻ってアロー・ブラック。スティービー・ワンダーの曲をメドレーで3曲、エルトン・ジョンの曲を1曲、そしてアヴィーチーとのあの曲もやるなど、フェスのライブのあり方、盛り上げ方を心得たステージング。アローの声は軽めで、ソウルをそれほど濃く感じさせるわけではないが、万人に響く成分がある。前日のリオン・ブリッジズの滋味深さとは真逆。なんたって見た目からして華があるのだな。終盤ではステージ前の客のかたまりを真ん中から分け、そこに道を作って、選んだ客を躍らせたりも。ライブ巧者やなぁ。

オリジナル・ラブ。田島さん、気合入りまくり。おかしな動きもしつつ、バンドとひとつになってひたすらパワフルに攻めまくるその様はまるでプリンスのよう。こんなにプリンスみたいなステージングをする人だったか?    MCはもう何を言ってるのかすらわからない。言葉なんかどうでもいいからどんどん行くんだ、勢いよく行くんだ、という気持ちをそのまま出しているようだ。曲が終わって(暑さも手伝って)ぜえぜえしたりもしてたが、その様を隠すことなく、それでもまたどんどん続けるあたりがむしろかっこいい。新作の曲は初めて聴いたが現代ジャズ感のあるものがあったりするなど、どれも最高に音楽的で素晴らしい。初めて聴く曲でも盛り上がってしまう。そして盛り上がったところで代表曲「接吻」~「月の裏で会いましょう」を出してくるあたり、やはりフェスにおけるライブのあり方を心得ている。「接吻」、何度聴いてもやっぱりド名曲ですね。この日の多幸感、第1位!     エゴラッピンといいオリジナル・ラブといい、新作曲と代表曲の混ぜ方が本当にうまい。

続いて、Chara。2年前だったかのライジングで観たときはベストアクトに挙げたくなるほど素晴らしかった。長いキャリアにおいて今が一番いい、とさえ思ったものだ。そして新作『Baby Bump』がもう圧倒的に現代的でちょー最高だった。ので、そこからのブギー曲も数曲混ぜて2019年型に更新されたステージを期待して観たのだが、しかし『Baby Bump』のブギー曲、ダンス曲は入れてこなかった。そこはちと残念。エゴラッピンやオリジナル・ラブのように新作曲と代表曲をうまく混ぜたライブを観てみたかった、という思いが残った。が、それを別にすれば、やはりそこはChara、もちろんよかったんですよ。みんなが聴きたい大ヒット曲はだいたいやったんじゃないか。息子との共演なんていうレアな場面もあり。

そして、田島さんとCharaはどちらも唯一無二のヴォーカルだなと改めて。誰々ふうじゃないんだよね。田島さんみたいに歌う人はほかにいないし、Charaみたいに歌う人はほかにいない。どちらもすげえソウルフルなんだけど、ほかの人のソウルフルとは尺度が違うというか。歌い手はやっぱこのくらい強い個性がなきゃ、と、現代の日本のポップシーンのことも考えながら思ったり。

コリーヌ・ベイリー・レイ。それゃもう、何もかもが素晴らしかった。フェスで、間近で、あの笑顔が見れるだけで最高だ。ビルボードライブでの単独より30分程度(だったかな?)短いステージで、スティービー・ワンダーのカヴァーはフェスのために用意したのかと思っていたら、意外やここではやらなかった。また、ビルボードでは「スカイズ・ウィル・ブレイク」で踊らせて終わって、アンコールが「ライク・ア・スター」でしっとりと締める構成だったけど、グリーンルームではそこ、逆にしてた。それ、フェス的に考えて正解だったと思う。ドラムありのあの編成の音も、やはり野外のほうがしっくりきた。至福。

トリはトム・ミッシュ。サマソニのビーチステージで観たときは、レコードに対してライブはまあこんなもんでしょね、といった感じだったが、あのときのライブとは何もかもが大きく変化・進化してて驚いた。バンドメンバーも全とっかえしたのかな。あのときのメンバーをよく覚えてないが、恐らく全然違ってたはず。現メンバーは素晴らしく、特にベースのブリブリ感が最高で、バンドとしてグンと厚みの増した音を鳴らすようになっていた。トムくんのギターの音色もヴォーカルもパワフル方向ではなく柔らかなものであるゆえ、ぶちあがるー、みたいな感覚はもちろんないのだが、しかし柔らかさ・穏やかさのなかにもジワジワ聴く者を熱くさせていく成分があり、静かな興奮をおぼえた。正直、こんなにバンドとの一体感があってグルーブ的なものもあるライブを見せるようになっているとは思ってなかったので、それは嬉しい驚き。トムくん、ライブアーティストとして著しい速度で成長してる。まだ若いし、新人なのに、トリに相応しい堂々たるライブで、頼もしいっす。

というわけで、2日間とも8月並みの暑さだったが、両日とも昼から終わりまでフル参加(約8時間半×2=約17時間)。しかも両日とも、1回のゴハン休憩を除いて、ずっと立ちで観っぱなし。さすがに疲労したが、しかし我ながらまだまだ元気だわ。さあ、今年もフェスが始まった。今週末はこだまの森で「FFKT」だ!!





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