シャソール@ビルボードライブ東京

2019年9月9日(月)

ビルボードライブ東京で、シャソール(2ndショー)。

鍵盤の彼とドラマー(マテュー・エデュアール)のふたりだけによる新作お披露目公演。校庭かどっかで手遊び(「アルプス一万尺」や「おちゃらかほい」みたいなアレ)する子供たちのその手や口の動きだったり、ゲームセンターかどっかのゲームから発生する音だったり、女性(クリスタル・ケイちゃんに見えたが、あれ、そうだよね?)の言葉や歌だったり、バスケする男性のバウンドだったり、ジェットコースターの動きだったり……といった映像を正面後方のスクリーンに映しだし、それにピッタリ合った演奏をふたりがするというもの。それによって、日常我々が見ているもの/そこにあるものの全てが音楽なのだ、と解釈することもできるし、そう解釈して生活してたらこんなにも世界はステキなんだよとシャソールが伝えてもいるようで、なかなか幸福な気持ちになれるライブだった。

手法としてはコーネリアスのライブと同じようなものだけど、シャソールのほうは映像にことさら尖ってたり刺激的だったりするものが出てこない。笑顔いっぱいの子供たちとか、彼の優しい眼差しと未来への希望みたいなものが感じられる映像ばかりで、きっと優しい人なんだろなと思ったり。

即興含めて演奏力は恐ろしく高く、ドラムは現代ジャズ的。ただ、映像があるときはどうしたって「聴く」ことより「見る」ことのほうに気持ちがいってしまうわけで、そういう意味では中盤と終盤に2曲だけあった映像なしでの演奏からもっとも音楽表現としての凄さを感じた。

あと、シャソールがテーマなどを(予め日本語に訳してある紙を読んで)日本語でちゃんと伝えようとしている姿とか、関わった一人一人の名前を呼んで紹介したところとか、ふたりがニコニコ楽しそうにしている姿とかが、なんだか微笑ましくて印象的でもありました。

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