betcover!!@渋谷O-nest

2019年3月13日(水)

渋谷O-nestで、betcover!!

初単独公演「襲来! ジャングルビート'19」。

betcover!!の初単独公演を観てきた。凄かった。本当に凄かった。自分が観るのは山﨑彩音ちゃんのレコ発ライブ(@新宿紅布)のとき以来2度目だったが、そのときの10倍凄かった。改めて衝撃を受け直した。

ライブは3部構成になっていて、1部がバンド(「ジャングルビート」)、2部が弾き語り(「中学生」)、3部がまたバンド(「FUTURE」)。ライトが落ちてからメンバーが出てくるまでの間のジャングルっぽい音の入れ方、合間合間の音の入れ方、3部の最後の曲が終わってから流れた曲(高田恭子「みんな夢の中」)などSEも凝っていて効果的だったし、構成自体がドラマチックだった。

バンド音にはダブ的音響処理がなされ(特にドラム)、かつてフィッシュマンズのライブで味わった感覚に近いものが少しあった。3部のバンド音はときにオルタナロック的というかなんというか、先日コートニー・バーネットが鳴らしてた音をもっと荒く狂わせたような感覚が何度かあった。その両方ともが凄かったが、弾き語りでむしろヤナセジロウの個性と類まれなる才能がより露わになってもいた。歌詞世界、メロディ展開、それに彼は声がすごくいいし、何かに飢えて何かに苛立っている感じの表情も見ていてグッとくる。ハードフォーク時代の苛ついてた清志郎はこんな感じだったんじゃないかと思った。

最後のほうで彼は、毎日逃げ出したくなる、みたいなことをボソっと言って、しんどいんですよ、みないなことも言って、そのあと、でも頑張りますよ、音楽は、頑張ります、みたいなことも言って、最後にボソっと、売れるぞ、と照れながら言って、それは彼の覚悟のように感じられて、ああもう絶対応援するわと僕は思った。

ヤナセジロウ、まだ20歳。破格の才能。3年後、5年後は、どんな音、どんな言葉を放っているだろう…。観続けたい。彼そのものがまるで音楽だ。

写真はステージ中央に立っていたヤナセくん手製のロボット。運ぶの大変だったろうな。

そういえば全般的にアレンジは録音ブツとだいぶ変わっていた。大好きな「セブンティーン」(去年一番聴いた曲)もライブならではの凄さがあった。


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