スティング@幕張メッセ

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2019年10月9日(水)

幕張メッセで、スティング。

ソロキャリア史上、ポリス曲最多の2時間弱。『マイ・ソングス』を携えての“キャリア集大成ツアー“ということで当然ポリス曲も混ざるだろうとは思っていたが、あそこまで多いというのは嬉しい驚きだった。しかも、ドミニクとルーファスのミラー親子やジョシュ・フリーズらお馴染みのメンバーに、シャギーのところから引っ張ってきた若手たちを加えて編成された新バンドの音が非常にタイトながら厚みもあって、そこに懐古的な色などはまったく感じさせず。しっかり2019年の音だった。

若手たちをそれぞれ引き立てる場面もあって、「彼がスティーヴィー・ワンダーのパートを吹くよ」と言って「ブラン・ニュー・デイ」でシェーン・セイガーのハーモニカをフィーチャーしたり、メアリーJ.とのデュエット曲「ホェンエヴァー・アイ・セイ・ユア・ネーム」で女性コーラスのメリッサ・ムジークにメアリーのパートを歌わせたり。そんななかでとりわけ光っていたのが「シェイプ・オブ・マイ・ハート」でフィーチャーされた男性R&B歌手のジーン・ノーブル。ややクレイグ・デイヴィッドに近い声質だが、ある意味クレイグを上回るんじゃないかってなくらいの歌唱表現力で、大会場なのに気張ることなく魅力的な歌声を聴かせていた。

ある時期多分に含んでたこともあったジャズ的要素は少しもなく、思っていた以上に正統的なロックコンサート。そう、今のスティングは若手とベテラン混合のこのバンドで、ロックを演奏することを心から楽しんでいる!  よってポリス曲が思いのほか多くなったのだろうけど、そうなると必然的にレゲエ要素もそこに出てくるわけで、改めてレゲエをロックに取り込んだポリスの革新性やら、シャギーとの出会いの重要性やらを思わずにいられなかったのでした。

尚、スティングはキーを落として歌ってた曲もあるにはあったけど、声の出力はしっかり感じられるもので、前回に続いて今回も非常にいい状態にあるようね。ラーメン好きでもシュッとしてて、変わらずかっこいい68歳。

↑こちら、『マイ・ソングス』について以前書いた短い文です。

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