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ジュディ・コリンズ@ブルーノート東京

2023年3月30日(木)

ブルーノート東京で、ジュディ・コリンズ(2ndショー)。

1967年の初来日以来、実に54年ぶりの来日公演。

ステージにいるのはジュディと鍵盤演奏兼音楽監督のふたりだけ。

ビートルズ曲から始まり、ひとしきりリンゴ・スターの話などしてから、次の曲へ。とそのように、レジェンダリーなミュージシャンとのエピソードなどを交えながら自身の音楽人生を振り返ってたくさん喋り、1曲歌ってはまた喋りというトーク&シングスタイル。喋っている途中にもその話に関する曲をさらっと歌い、ああ、この人はこうやって歌うことと喋ることを等しいものとして生きてこられたんだなと思ったのだった。

歌うのは有名曲のカバーと自身のオリジナル曲。その歌声の、伸びやかで、澄み切っていて、美しいことといったら!    84歳にしてあんなにも美しい声で歌えるというのは驚きだが、それはつまりずっと現役で、話すように歌うという生活をしてきたからなのだろう。

聴けて嬉しかったのは、やはりジョニ・ミッチェルが書いた「青春の光と影(Both Sides, Now)」。書いたのはジョニだが、最初にレコーディングしたのはジュディ・コリンズで、ジュディによって広まった。ジュディは昨夜、勿体ぶらずに、序盤でするっとこれを歌った。ジョニの「青春の光と影」をナマで聴くことは叶わなかったが、ジュディの「青春の光と影」をナマで聴くことはできたわけで、それだけで満たされた気持ちになった。

しばらくはギターを弾いて歌っていたジュディだが、後半では自らピアノを弾いて歌ったり。

ジョン・デンバーの話の流れから「カントリー・ロード」、そして「アメイジング・グレイス」では観客たちに一緒に歌うことを促し、キレイなシンガロングが起きたりも。

伝説、だけど伝説になることを拒否して今も歌い続けるジュディの姿勢のステキさを思った夜。 優しく寄り添いながら呼吸を合わせていた鍵盤奏者の演奏もよかった。

4/1(土曜)もブルーノート東京で、公演あります。そうそう観ることのできるチャンスはないと思うので、ぜひ。



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