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Char@日比谷野外音楽堂

2021年4月10日(土)

日比谷野外音楽堂で、Char「45th anniversary concert #1〜 SHININ’ YOU SHININ’ DAY」。

この日の昼間はタイトル通りのSHININ’ DAYだったが、開演近づく夕方頃にはかなり肌寒くなっていた。Charも「けっこう寒いな」と言い、その寒さは多少演奏にも影響したかもしれない。

が、だからといって内容がよくなくなるはずはなく、セットリスト的にもなかなか興味深いものだった。現バンドメンバーは澤田浩史 (Bass), 小島良喜 (Keyboards.), ZAX (Drums)。自分は2月27日にかつしかシンフォニーヒルズでこの布陣のライブを観たばかりだが、かぶり曲はほとんどなし。少し変えてくるかなと思っていたら、少しどころかまったく違うものだった。

「空模様のかげんが悪くなる前に」で始まり、「かげろう」、そして早くも「TOKYO NIGHT」と、序盤は初期のソロ曲を続けて演奏。続いては「スタイリスト」など新曲を3曲続けて。ライブができない時期は曲制作に励んでいたのだろう。ただ正直、その3曲はまだこなれてない印象を受けはした。が、このあとが凄かったし、今回の特徴だったかもしれない。ここからサイケデリックスの曲ばかりが続いたのだ。ZAXのタイトなドラムはサイケデリックス・ナンバーによく合っている。ジム・コープリーとの共通項も確かにあるような気がする。ZAXが加入して慣れてきたこともあって、Charはこの日サイケデリックスの曲を多めに試してみたくなったんじゃないか。わからないが、そんな気がした。

本編の終盤にピンククラウド「DRIVE ME NUTS」を叩き出すと、再び客は総立ちになり、最後はまたもサイケデリックス楽曲の「RAINBOW SHOES」でひとまずしめた。本編約1時間40分。やけに短いなという気がしたが、ここからのアンコールがさらに熱かった。

寒さで「ギターがつめてえ。ピックにちっちゃいホカロン埋め込みたい」とか言ってたCharだったが、アンコールで「SHININ’ YOU SHININ’ DAY」「ICE CREAM」「SMOKY」と初期曲・定番曲を続けたあとは「ようやくあったまってきた。遅えか」と言い、確かにそのへんから演奏がさらに熱を帯びていった感じがあった。ジミヘン「パープル・ヘイズ」から「からまわり」へ。続く「LIVIN' IN TOKYO」では「リヴィンイン・コロナシティ」と歌い、「生き抜こうぜ~」とも。

演奏が終わると4人はステージ前に並んで挨拶。これで終わりだろうと多くのひとは思っただろうが、もういっちょやるかと再アンコール。ルイズルイス加部、ティム・ボガート、ポール・ジャクソンと、共に演奏していた時期のあるベーシストが近年次々に他界したことに触れ、「今頃ジム(・コープリー)と向こうでセッションしてるだろうけど……。呼ばないでくれ」と言ったあと、彼らに捧げる意味でハービー・ハンコック「Chameleon」を演奏。これがまたすごかった! というわけで、結局アンコールだけで1時間近くもやってくれたのだった。満足!!!

ところで、開演してステージに登場するなり「ただいま」と言ってたCharだったけど、ほんと、野音はホーム感がある。確かにけっこう寒くはあったが、やっぱり野音で観るCharは最高だ。この先まだ何度でも、野音でCharのライブを観たい。何度でも。

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