見出し画像

『悪人伝』

2020年7月17日(金)

シネマート新宿で、『悪人伝』。

本日初日。ということで、マ・ドンソクのファンである故、早速観てきた。

極悪組長と狂犬刑事と無差別殺人鬼、三つ巴のクライム・アクション。暴力! 暴力! また暴力!といった感じで、開始5分から最後までバイオレンス特盛。サイコキラーは誰彼構わず包丁でグサグサ刺しまくるし、3分に1回くらいの割合で誰かが誰かを重い鉄拳でぶん殴ってるし。けど目を覆いたくなるほどエグいシーンは意外とないので(映倫のG区分)、そういう意味で観るのをためらってる人にもダイジョブよと言っておきたい。

ちょい武井壮似の狂犬刑事(キム・ムヨル)もちょい伊勢谷友介似の殺人鬼(キム・ソンギュ)もかなりいい味出しててキャラが立ってるんだが、それでもやっぱり我らがマブリーの魅力にはどうしたって敵わず。いやもう、最高ですよ、マブリーの筋肉極道っぷりといったら。エグい敵に対して、武器はだいたい平手ですからね。ビンタしまくり。で、極道だけど、どっか優しくもあり。『犯罪都市』の刑事役もハマってたけど、この『悪人伝』のハマリっぷりはマ・ドンソク史上ベストと言えるんじゃないか。ある意味、マ・ドンソクのファン・ムービー。で、ファンである僕はめちゃめちゃ楽しめた、っていう。

殺人鬼がどうしてああなったかという背景描写がやや弱いという評も目にしたけど、しかし話がどこに向かうかわからず、落着したかと思いきやまた展開していく脚本は実にうまいなーと思えるもの。カーチェイスまであって楽しませてくれるし。最後とかもう、 思わずニヤっとしちゃいましたよ。

昔は例えば村川透とか、暴力や犯罪をハードに撮る監督が日本にもいたもんだけど、今やそういうのを撮れる監督がまるで育ってないし(いても活躍できないし)、そういう作品がまるで出てこない。こういうところもまた韓国とずいぶん差がついちゃったよなぁ…なんて嘆いてもしょうがないけど思ったり。

ま、そんなことはいいとして『悪人伝』、熱量高くて相当面白いですよ。バイオレンスもの好きには超おすすめ。

画像1


この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?