『リチャード・ジュエル』

2020年2月5日(火)

新宿ピカデリーで、『リチャード・ジュエル』。

1996年のアトランタでの爆破事件をもとにしたこの実話、あらすじは20秒もあれば話せるものだが、仮にそれを聞いて(知って)観たとしても響いてくるものの大きさは変わらないだろう。イーストウッドは人間を、心のなかを、抑え込んで外に出せずにいる感情を描いているからだ。ジュエル役のポール・ウォルター・ハウザーに加え、サム・ロックウェルとキヤシー・ベイツが素晴らしい。

いや、それにしても。テロも怖いが、メディアリンチもほんとに怖い。僕もあなたもいつジュエルになるかわからないというこの世界。しかもいまはあれより酷い…っていう。(帰りにネットで感想読んでたら、ジュエルは犯人に思われてもしょうがない…みたいなこと書いてるひとが何人かいて寒気がした)

だからこそ、イーストウッドの厳しさと優しさの両方が響くのです。

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