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大木温之(ピーズ)、ザ・たこさん@神田・THE SHOJIMARU

2023年3月21日(火・祝)

神田・THE SHOJIMARUで、大木温之(ピーズ)とザ・たこさん。

まずはハルの弾き語り。サウンドチェックからそのまま始まり、客に伝えるというよりは家でギター弾いて歌っているくらいの力の抜き加減。意味なんてないさを地で行ってる感じ。こう見せようみたいなのが何もない。ありのまま。30分ちょっと歌ったところで「あと10分? そろそろちゃんとやんないと。ちゃんとやるぞー」などと言うが、ちゃんとと言うほどには変わらない。若き日にはテンポの早いロックをやっていた者が、年を経て、病を患ったりもし、あれこれの経験を経て、50代60代をどう生き、何をどう歌うのか。その正直で、ヘンに抗わない、ハルさんなりの答えが歌になっている。ヨレのなかから沁み出てくるブルーズ的な何か。それがたまらなくいい。ハルさんの歳の取り方、まじかっこいい。清志郎に並ぶロック詩人。惚れる。

後攻、ザ・たこさん。ハルさんファンの女性客が多めの会場だったが、だからといってやり方は変わらず(当然)。45分勝負なのでいつものやり慣れた曲で手堅くいくかと思いきや、しばらく聴いていなかった意外な曲が飛び出して、おーっ!となる。山口さんの歌う「『初期のRCサクセション』を聴きながら」。さらにアンコールでは「我が人生、最良の日」も。このタイミングで我が人生~をやるとは思わなかったし、かなり久しぶりに聴いてコロナ前とはまた少し違う感じで響いた気がした。いろいろ社会やらなんやら複雑になってるけど、人生ワンダフォーと腕を高くあげて自己肯定することの大事さってあるよなぁ、なんて。というわけで、やっぱり昨夜も「今夜は最高」。最近また東京でちょいちょい観ることできるようになって嬉しいが、こうなるとそろそろ2時間超えの長尺ライブも観たくなるなぁ。

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