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アークティック・モンキーズ@東京ガーデンシアター

2023年3月12日(日)

9年ぶりとなるアークティック・モンキーズの日本公演を東京ガーデンシアターにて。

最上級のかっこよさ。アレックス・ターナーの声、歌い回し、ギターの弾き方、マイクの握り方、腕の上げ方、腰や足の動かし方など全てに強烈な色気があって、ロックスターとはこういう人のことを言うんだよな、と。ヤング・アメリカン期のデヴィッド・ボウイ、ときどきニック・ケイヴ、みたいな。

彼だけじゃなくバンド全体が本当に理想的な成熟を見せていて、ムードがあって、それが照明のトーンともよく合っていた。

『AM』以降、特に新作『The Car』中心の「聴かせる」構成になるかと思いきや、意外にも新作曲は少な目で、これまでの集大成的セトリ。やるべき曲をちゃんとやるという、久々に観る日本のファンにとってはこの上なく嬉しい内容だった。1stの曲の演奏時にはサポートメンバーがはけて4人だけになるあたりも粋だったな。しかも昔の曲でも大人になった自分たち側に寄せて余裕で演奏するのではなく、あの当時の初期衝動的なものをちゃんとよみがえらせて演奏する様にバンドの真摯さを感じたりも。

で、『AM』以降の曲はというと、音源を聴くだけとこうしてナマで聴くことの大きな違いを強く強く感じた。決してスタジオ録音ブツから大きくアレンジ変えてるというわけではないんだが、こうして演奏姿を観ながら聴くことで初めて1曲1曲の輪郭/正体がはっきりわかった気がした。ガーデンシアターという会場の音響のよさも功を奏していたかもしれない。

ロックバンドのライブをナマで観ることの震える感覚とか打ちのめされる感覚とか喜びとかってこれだよなと、そう思わされた約100分。このタイミングで観ることできてよかった。完全に惚れ直しました。


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