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ピーズ@渋谷クラブクアトロ

2022年1月23日(日)

渋谷クラブクアトロで、ピーズ。

ピーズは好きだけど、ずっと熱心に追いかけてきたバンドではなかった。ライブもイベントやフェスで観ることはあったが、単独を観たことは一度もなく、今回が初めてだった。というか、ピーズのライブを観ること自体、いつ以来だか覚えてないくらい久しぶりだった。

なので、現体制(4人体制)になって音のあり方がどう変わったのかも、正直、自分はそんなによくわかっていない。ただ、どうやらいまピーズは相当精力的に動いていて、やる気が漲ってるっぽいぞ、かなりいい感じみたいだぞ、ということはライブスケジュールの更新頻度をネットで見ていて気付けたので、それで今回チケットを買って観に行った。クアトロならちょっと気の向き方も特別かも、とも思ったので。

Theがとれたピーズ、めちゃめちゃよかった。4人が4人とも、互いの音を感じ、そのアンサンブルを嬉しがりながら演奏したり歌ったりしているのが伝わってきた。リズム隊のふたりは、はるとアビさんが楽しんで演奏できていることを喜びとして捉えて演奏しているように見えたし、はるとアビさんはデビューから35年が経ついまもこうやってバンドでライブをやれていることを喜びとして演奏しているように見えた。

19歳のオレたちと17歳のおまえら、と、そんなようなことをはるは言って演奏を始めたが、50代の自分には50代のはるの歌が、言葉が、なんでかいままで以上にぶっ刺さった。ダラダラやってるような態度をとりつつも、35年めのいまの音を鳴らすのだ、35年めのオレらを見せるのだ、といった意気がビンビン伝わった。それは、ダサい言い方かもしれないけど、ちょっと勇気づけられる感覚でもあった。中身の密度もさることながら、なんたってピーズは(5分の休憩入れつつ)3時間も演奏したのだ。

ガツンとでっかく鳴らすだけでなく、いい塩梅の抜きが味にもなっていて、とにかくいまのピーズの音と言葉は、やけにしっくりくる。きた。それはこのコロナ禍でしっくりくる音であり言葉でもあるように思った。最後の「グライダー」を始め、全部が名曲やんとも改めて思ったが、特にこの新作の行き方、鳴り方が自分には響いた。35年目のピーズ、すごくいい。わくわくチンチン。



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