高橋徹也@下北沢CLUB Que

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2019年12月6日(金)

下北沢CLUB Queで、高橋徹也。

観るのは相当久しぶりだったが、想像を超えた素晴らしさ。鹿島達也(ベース)、脇山広介(ドラムス)、宮下広輔(ペダルスティール)からなる理想的なバンドと息を合わせ、汗をびっしょりかきながらギターを弾いて歌う彼は実に力強かった。

ソニー時代に何度か取材していた高橋徹也は僕より10くらい年下で、当時は飄々としてて面白い若者だなぁと思っていたが、そんな彼ももう46だそうで、ミュージシャンとして大充実期を迎えていることが観ていてよくわかった。MCは相変わらずすっとぼけた面白さがあるのだが、しかし、しっとり歌うにはまだ早すぎる、まだまだここから、といった言葉にはポジティヴな思いと自信が満ち溢れていて頼もしかった。

ソニー時代の曲…特に大傑作『夜に生きるもの』『ベッドタウン』からの曲もけっこう多めに演奏された。「鏡の前に立って自分を眺める時は出来るだけ暗い方が都合がいいんだ」「チャイナ・カフェ」「新しい世界」「人の住む場所」「かっこいい車」「犬と老人」……。どの曲もまったく色あせない。アンコールでの疾走する「真っ赤なクルマ」は異常な盛り上がりとなり、本人はというと「シングルでもなんでもないのに」と笑っていた。「音のない音楽」にもしびれたが、僕がとりわけ感動したのは「新しい世界」だ。何度も転調が繰り返されるなかで自分の奥底から力が湧いてくる感覚を味わった。改めて、なんて凄い曲なんだろう、と。

現在、アルバムを制作中で、来年早々に発売されるそう。タイトルは『怪物』だそうだ。日本のポップミュージック界の異端にして怪物である高橋徹也に相応しすぎるタイトルゆえ、期待が高まる。

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