アリス@日本武道館
2019年6月6日(木)
日本武道館で、アリス。
中学時代、アリスに夢中だった。正確に書くなら1975年から1978年までの約3年間だが、アリスは僕の青春だった。僕が人生で初めて観たコンサートは「さよなら神田共立講堂」と題されたもので、それはアリスとバンバンのジョイントコンサート(当時は対バンと言わず、こういう言い方をしていた)だった。母と観に行った。1976年のことで、僕は確か中1だった。感動した。それで僕はコンサートというものの楽しさ・素晴らしさを知った。アリスがコンサートというものの素晴らしさを教えてくれたのだ。以来、僕はコンサート~ライブに行くことが自分の人生でほかの何よりも楽しいことだと思いながら生きてきて今に至っている。
そのアリスのコンサートを9年ぶりに観た。会場は東京の彼らのホーム、日本武道館。ツアー・タイトルは「ALICE AGAIN 2019-2020 限りなき挑戦 -OPEN GATE-」。「限りなき挑戦」はピークにあった70年代後半のツアー・タイトルで、今回改めてそのタイトルを用いたのだそうだ。
神田共立講堂で初めて観てからもう42~43年。平均年齢70歳になったアリスのコンサートは、自分のような比較的初期のファンを十分に満足させる内容だった。とりわけサポートメンバーがはけて3人だけになったパートではあの頃に大好きだったあの曲やあの曲が歌われ、いろんな思いと思い出が頭ん中グルグルグルグル。観に行ってよかったと、心から思った。
チンペイは前より少し声が高く(ちょっと軽く)なったかな。ベーヤンはMCが冗長だったが、相変わらず歌唱力が素晴らしかった。ナマで聴くとホントにそう思う。そして大好きなキンちゃんは相変わらず独特の世界観を見せながらも全ての面でセンス抜群。やはり黄金の三角形だ。
驚きのダブルアンコールまで、2時間半。長い歴史を2時間半に凝縮して見せる、という意味において、考えうる最高の構成、最高のセットリストだった。
ツアーは続くので書けないが、アンコールの最後にあの曲が歌われ、さすがにこれで終わりだろうと思っていたら再登場して、そこで歌われたのがあの曲だったので、そのときは「おおっ」と声が出た。繰り返すが、観に行ってよかった。母も連れていけばよかったと、それだけちょっと後悔した。
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