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UA、SHERBETS@リキッドルーム

2023年7月24日(月)

恵比須リキッドルームでUAとSHERBETS。

「LIQUIDROOM 19TH ANNIVERSARY」の1公演。ある世代の人たち(主に40代かな)にとっては特に嬉しい2マンである故、チケットはSOLD OUT。会場満杯。

先攻はUA。「先攻は気がラク」と言っていた。「太陽手に月は心の両手に」で始まれば、こちらも瞬時に気持ちが高まって前のめりになる。かねてからライブのオープナーにもってこいの曲だが、現在のアレンジはハウスっぽさもあって、尚のことカラダの動きたい欲求を抑えられなくなる。

この曲に限らず、過去曲のアレンジは若手ミュージシャンばかりの現バンドによって2020年代モノになっており、そのうちのいくつかの曲はダンス度が増し、同時にグルーブの強度も増している。昨年の人見記念講堂でのワンマンのときのアレンジからまた変化&進化していて、どれもさらにかっこよくなっていた。とりわけ「スカートの砂」のアレンジは激変していて、オリジナルは明るいトーンだが、新アレンジはどちらかというとダークより。「AUWA」の新アレンジも最高で、UAとコーラスの神田智子、イガキアキコが揃って同じ振りをするところでさらにグッと引き込まれる。(昨年11月の人見記念講堂のライブレポートはこちら↓)。

それにしても、息の合った現バンドの一体感はますますのものになってきていて、結成間もなかったLINE CUBE SHIBUYAのライブの緊張を思うと、今はUAもメンバーみんなも楽しそうだし、リラックスしてやってる感じだし、ほんといいバンドに進化したなぁと思わずにいられない。「お茶」のような最近の曲と初期の曲(「情熱」も「ミルクティー」もあった)、それに「閃光」や「AUWA」や「TIDA」のようなオルタナ味の曲も違和感なく連なっていくのはこのバンドの力の大きさによるところだろうし、そうして過去と現在を繋ぎ、1時間15分で凝縮して見せる構成力もさすがだった。

終盤近くのMCでは最近の関心事として神宮外苑地区の樹木の伐採に触れ(教授が小池百合子に送った手紙のことも)、ちょっとみんなで考え直すことが大事……と言って「プライベートサーファー」を。オリジナルはレゲエ調だが、新バンドのアレンジでゴスペルバラードに生まれ変わったこの曲は、環境破壊に対するメッセージとして強く心に響いてくる(昨日のライブもそうだった)。

次回はフジロック(フィールドオブヘブン)。これと同じセットリストだったとしてもヘブンで観たらまた雰囲気は変わるだろうし、楽しみだ。

⁡⁡後攻、SHERBETS。観るのはフジのホワイトステージ以来。ダンス、エレクトロ、R&B、ワールドものといろんなエレメントが混ざってできているのがUAのライブだったとしたら、こちらは純度の高いギターロックの旨味をまっすぐ伝えてくるもの。ヒリヒリとゾクゾクの瞬間が何度も訪れる。

それにしてもこれだけ長いキャリアを持ちながら、ベンジーの純粋さ、その言葉と音楽の純度の高さは、やっぱり奇跡と言っていいんじゃないかと改めて思う。いや、彼のなかでは年齢を重ねるとともにむしろ純度が増していってるんじゃないかと思えもする。そういう人、なかなかいない。

アンコール2曲目では(ベンジー曰く)「暴れん坊将軍U子」(=UA)を呼んで「Black Jenny」を。なんて絵になるふたりの並び!

UAもベンジーもリキッドルームというハコとの相性は抜群によく、満足度のとても高いライブでした。観に行ってよかった!!


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