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GREENROOM FESTIVAL '24@横浜赤レンガ倉庫

2024年5月25日(土)

横浜赤レンガ倉庫で、「GREENROOM FESTIVAL '24」。

以前は毎年のように、しかも大抵2日間とも観に行っていたグリーンルームフェスに、1日だけだが久しぶりに足を運んだ。

空間があって、ゆったりした音楽を聴かせるアーティストが多く出演していて、座って聴くのも全然ありで(会場外ステージでは芝生に寝転んで聴けたりもして)、いい意味でのユルさがあったかつてのグリーンルームフェス。今のこのフェスは、もうそういうものではなくなってしまっている。とにかくどこにいても人がめちゃくちゃ多くて、座れるはずの場所は早くに場所取りされているのでスペースがなく、まるで花火大会のようにぎっしり埋まっている。かつてあった快適さはもうない。とにかく人を入れすぎで、居心地がよろしくない。何年か前からそう感じていたのだが、それでも今回行くことを決めたのは、JUNGLEが出演するからだ。

今のJUNGLEなら、フジロックのホワイストステージのヘッドライナーがぴったりくるし、それを期待していたら、なんとフジではなくグリーンルームへの出演が決まり、とにかくまずは野外で観たかったので、ならばと速攻でチケットを買った。今年のコーチェラもよかったし。

というわけで、自分と妻の目当てはヘッドライナーのJUNGLEだったのだが、せっかくなので3時過ぎには会場に。STUTSを観て(Awichが1曲参加)、KREVAを2曲程度聴いてからお茶しに行って、マック・エアーズを前のほうで観て、The BONEZも前のほうで観てから、JUNGLEへ。

マック・エアーズは、バックを務めるミュージシャンたちの演奏もよく(特にドラム)、バンドとしていい仕上がり。エアーズのヴォーカル…とりわけファルセットも気持ちよく響き、こういうアクトこそ元来グリーンルームにぴったりくるものだったよな、と思ったり。

The BONEZは、前にもグリーンルームで観たのだが、そのときと同じくステージは会場外の「RED BRICK STAGE」。ここは柵の外であればチケットを持ってなくても観ることのできる場所で、それ故、外にも多くの人が集まっていた。JESSEによれば、会場内のメインステージにも出てほしいとオファーがあったにも関わらず、オレたちはこの場所(RED BRICK STAGE)でやりたいと断ったのだそうだ。これからもずっとこのステージでやらせてもらいます、とも宣言していた。確かにこの場所がもっとも親密なライブができ、もっとも彼らのよさが活かされる場所であることが観ていてわかる。彼らの演奏には魂がこもっていて、とてつもない熱量で、普段はああいう種類のロックを聴かない層にも訴える力がある。キッズだけでなく、30代や40代くらいの層も楽しんで観ていて、こういうフリーなステージでライブをやることの意味も感じ取れた。すげぇよかった!

会場内に戻って、目当てのJUNGLE。バンドメンバー4人を加えた6人編成でのステージ。先頃のコーチェラ配信でも見たとはいえ、やはりナマで体感するとなると全てが最高。1曲1曲はわりと短めなのだが、DJのように曲間なく繋いでいくことでグルーブが増していく。ダンスといえどもケミカルやアンダーワールドみたいにバキバキに攻め立てるのではなく、生演奏+プリセット音で心地よさを伴わせて巻き込んでいく、そういうあり方に大人っぽさを感じる。余裕があるのだ。海には花火もあがり、ああ、多幸感とはまさにこういうことだよなぁと。とりわけ「Keep Moving」は、あの曲が世に出たのがまさにコロナ禍真っ只中で、それでも“動き続けるんだ”という彼らのメッセージに救われたひとりとしては、聴いて踊りながらちょっと泣きそうになってしまった。

月曜の単独公演もチケットはとってある。野外で観るJUNGLEは思った通りに最高だったが、それともまた異なる感動が訪れることを期待している。


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