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新学期に向けて

こんにちは。

上の写真は私の仕事先の敷地内から見えるイーストリバーとクイーンズボロウブリッジ。休憩時間はここでゆっくりします。

私の勤めるデイケアはあと1週間で今年度の仕事が終わり、そのあと1週間新しいクラスの準備をして、9月から新学期に入ります。今年度はフローターとして色んなクラスに入った私ですが、先日新学期のクラス編成が発表されて、9月からは赤ちゃんクラスに入ることになりました。

希望はフローターだったのですが、一緒に組む先生2人も方針が似ている先生なので、良かったなと思っています。

もし自分の納得行かない場所(クラス)に配属になった場合は直接ディレクター(校長)に直談判しに行きます。意見が通るかどうかは別として、自分がその決定にhappyでない事はちゃんと伝える事が大切と考えるのです。

私は以前自分と方針違う主担任について、とても嫌な思いをしたので、そこはしっかりリクエストして、フローター又は○組か○組希望と伝え、そのうちのクラスに配属になりました。

私は自分で言うのも何ですが、子ども達にはかなり優しくて、待てる範囲で待ってあげたい、子どもの言い分を理解した上で最終的にはそれに添えなくても、それを伝えたいタイプです。なので子どもをコントロールしないと気が済まないタイプの先生と組むとものすごくストレスになるのです。

先生も一人の人間で、それぞれの信じている教育方針やその人の育った環境、そこからくる思い込みの違い、文化の違いなどなどあるので、子供への接し方がまるで違うと本当にやりにくいのです。旦那さんと奥さんとで方針が違うと子供が混乱してしまうように、デイケアでも一貫性は大切なので副担任という立場上、主担任の方針と同じ方向性でやりたいけれど、あまりにも子供を抑え込もうとする先生だと同意できない。そこでスーパーバイザーを通してミーティングで話し合いをすることになる訳です。

子供にはっきりとした境界線としてのNOを伝えることはとても大切だけれど(安全に関わることなど)、子供の気持ちを尊重することも大切。そして、その加減は時と場合とによって変わることもある訳で、子供相手の仕事とは本当に自分の思い込みや、癖を知っていないとどうしてもNOが多くなるように思います。子供が自分の思う通りに動いてくれれば、一番楽な訳ですから。でもそうは行かないのが子供相手の仕事。

だから尚更、NOの加減が同じ先生とだと仕事がしやすくなるのです。

ここで、なぜデイケアとして同じフィロソフィーの下、全員が同じ方向性を持たないのか?と思うかもしれません。例えばうちのデイケアのフィロソフィーを簡単に直訳すると

「私たちは子どもの学習と成長は、身体的環境との相互作用、および仲間や思いやりのある大人の社会的環境との相互作用に依存すると信じます。ー中略ー教師は、子供達の関心と能力、そして教師自身の観察に基づき、カリキュラムを製作し、新しい活動を紹介します。この活動を通して、子供たちは自分のペースで学習し、励まされながらも急かされることなく、それぞれの探求を深めます。」みたいな抽象的なものとなります。

この抽象的なものを50人の先生が各々自分の持つ価値観や生まれ育った環境からくる一般常識を用いて解釈した際、そのカリキュラムの紹介の仕方も変わってくるし、日々のいざこざの解決の仕方ももちろん違ってくるし、どのくらいの境界線を引くかも違ってくるのです。

だからと言ってその不均衡さが良くないと言いたいわけではありません。

社会に出れば、本当に色んな人がいるし、理不尽なことを言ってくる人もいる訳です。学校が小さな社会だとすれば、色んな先生がいて当然です。子供もそこから学ぶ事も多いと思います(極端に意地悪な先生の場合は問題ですが)。ですから、自分と違う方針の先生と組んで自分がストレスを感じた場合には、話し合う必要があって、お互いに納得する形を模索する訳ですが、私としてはやはり面倒臭い(そこか!)!

私は自分がストレスを感じている事を上手く言葉にする自信がないし、相手の意見も尊重しながら話し合うという経験が圧倒的に少ないので、つい我慢したり問題と向き合うのを避けたりしてしまうのです。こちらの人は小さい時から自分の意見を言うのに慣れているし、それが相手と違っても問題とはならず、だからこそ話し合うのですが、日本人の私はまだまだそう言ったことが苦手。なので、似たような方針の先生と組むほうが楽、と考えてしまいます。とはいえ、日本にいる時と比べたらそれでも声をあげる機会は多いので、昔よりは伝えることが出来るようになってきたとは思います。

まだまだ練習ですね。

そうそう日本は3月が卒業式で、4月は入学式や新入社員の初出勤などで、春は新しい出発という雰囲気がありますよね。こっちではそれが9月になる訳ですが、春に新しく始める方が、秋に始めるより新鮮な気持ちで始められるように思えるのは私だけでしょうか?秋に始まるとあっという間に冬が来て、さあやるぞ〜っていう気分にならないのです。むしろ寒さで縮こまる感じ。夏に向けて走り出す方が、動きやすいように思えます。

何はともあれ、今年の夏はどこにも行けず、3月から7月はあってなかったかのような日々。そしてもう新学期、と思うとちょっと残念ですが、また新たな気持ちで始めたいと思います。



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