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補聴器の世界は、属人性が高い

私自身が所属しているのは、補聴器の世界だが、この世界を見てみて感じるのは、つくづく、補聴器の世界は、属人性が高い。ということだ。

属人性とは、人による違いが大きい。という状態だ。その人にしかできないことやその人ならではの解決方法、その技量、技術、スキルの差がとても大きい。

会社やお店といった概念でいうと、そういったものはない方がいいのだが、(誰でも同じ成果や結果を出せた方がいい)補聴器は、とにかく相談の経験や改善の実践がものをいう。なので、どうしても属人性が高くなってしまう。

こんな感じで情報発信していると良くいただく質問の一つは、良いお店とそうじゃないお店をどう見分けたらいいですか?という質問がある。

私自身、自分でも補聴器の仕事をしており、さらに生まれつきの難聴者で補聴器を使っている当事者というあまりいない属性の持ち主だ。

そんな私が感じるのは、どの補聴器屋さんに行くかより、どの人に見てもらうかの方が大事、ということだ。人によって違いが大きく、たとえ同じお店でも、対応する人によって全然異なる結果になるというのは、よくあることだからだ。

人によるモチベーションが大きく違う

なぜそんなことになるのか、というと、恐らくその一つは、補聴器は憧れ系の仕事ではない。というのがあるだろう。

憧れ系というのは、アイドルや芸能人といったものから、ステータス系、総合商社やコンサル系の会社、金融から、ITといった、こんな会社に就職したい、あるいは、このような職業をしたいというものだ。

泥臭い仕事や3K(きつい、汚い、危険)に当てはまる仕事は、人から敬遠されやすいが、若干、補聴器もそこに入る。

あくまでも私の経験上だが、補聴器の仕事がやりたくてこの業界に入りました。という人は、ごく僅かなのではないかと思う。

高齢化が進み、それによって需要が増えそうだと思ったから。だとか、自分が行きたい会社を受けたけれども、受からなくてこちらに来たとか、そう言った話が私の場合は、多かった。

そうなると、自分で進んで学んでいく人とそうじゃない人の違いがとんでもないことになってくる。

憧れ系の仕事やそれ自体がステータスの場合は、入ってくる人がどんどんいるので、内部での競争が激しくなったり、負けないように頑張らなきゃいけないかもしれないが、そうじゃない仕事は、その人自身に頑張る理由があるかどうかで大きく変わる。そういったところが、属人性の高さに影響しているのではないかと思う。

もちろん、これは、なかなか画一化しづらいというものも大きく関わる。耳の状態から、その人がいる環境、そういったものは、人によって違う。ということは、解決方法、改善方法は、人によって違うということだ。

こういった基本的な部分に加え、そもそも業界的に憧れられるようなものではないので、属人性が高いのではないかと私は思っている。

良い人と会ったら、ご縁を大切に

なので、もし、これを見ている人で、良い人に当たったのであれば、その人とのご縁は大切にした方がいい。その人物は、変えの効かない人財であることが多い。

逆にどのようにしたらそのような人に会えるのか。については、私はわからない。

正直、偶然やたまたまという側面が強いと思うので、私から言えるのは、そのような人と出会えたら、その人とのご縁を大切にし、お互いにとって良い距離感を作ったり、良い関係を築いていけるといいのではないかと思う。

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