動物の癒し

ここ半年ほど、娘の飼っていたポメを、うちで預かることになった。
独立している娘の仕事中は、ポメが一人で留守番することになる。
サラリーマンなので残業などがあると、9、10時間一人ぼっちになる。
周りもあまりに心配なので、リモートカメラを親友がプレゼントしてくれたらしい。

一人ぼっちのポメは、セットしてあるドッグフードも食べず、玄関の扉に向かって、横たわっていた。
娘が仕事から帰ると、体全体で喜ぶ。
尻尾をふる。
家の中を走り回る。
わんわん吠える。
飛びつく。
顔をぺろぺろする。
主人の顔を見て、やっとドッグフードを食べる。

なんて素直でけなげなんだろう。
あまりにもかわいそうで預かることになってしまった。

朝、夜の散歩、食事、糞尿処理、トリミングなど世話がかかる。
日中は、人の移動についてくる。
人が寝る時は、ベッドの横のポメベッドに同じタイミングで寝る。
たまに、早く寝ようと催促にくる。
朝は、人が起きると同じタイミングでペットトイレにしっこする。
大きい方は、散歩中かペットトイレで周期的にする。
手間はかかるがすごくおりこうさんだ。

ポメは、世話のつど喜び・嬉しさを表す。
全力で喜びを表す。
人間以上に激しく喜ぶ。
すごくかわいい。
まわりを笑顔にする。
慣れるに従い、抱っこを要求する。
抱っこをすると腕の中で落ち着く。
呼吸が鼻歌を歌っているように嬉しそうだ。
かわいさが心にしみる。

自分の感情をあまり表さない、私の心にぽめの喜びが脈打つ。
可愛さが、心が痛いほどしみる。
これが癒しなんだと知った。
これも無知の知であった。

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?