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ククブクの味見

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海外の料理本のことならククブクにお任せ! 優れたデザイン性があり、コンセプトにひとと風土と文化が見える海外の料理本「cookbook」を紹介するマガジン「ククブク」を、noteで… もっと読む
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2019年6月の記事一覧

金曜日のcookbookランキング

#125 もうひとつの亡命ロシア料理 新たな料理本との偶然の出会いを楽しむ、金曜日のcookbookランキング。 6月第4週のランキングをお伝えします。 しばらくカラッとした空気が続いていたのに、台風3号がきて一気に夏の空気に変わってしまいましたね。 今週は国立ハンセン病資料館に行ってきました。 どちらの展示もとても素晴らしかったので、東京近郊にお住いの方はぜひだまされたと思っていちど資料館を訪れてみてください。 そしてその際は、多磨全生園の敷地内も散策してみてくだ

あのヒーローと同じものが食べたくて

ゲーム『オーバーウォッチ』の公式料理本が発売 いきなりビデオゲームの話題で恐縮ですが、先日のE3で発表された新作タイトルには久しぶりにワクワクさせられるものが多かったです。 日本国内のゲームメーカーのものでは、まず『ファイナルファンタジーVII リメイク』。 そして隠し球、『ゼルダの伝説 ブレス オブ ザ ワイルド』の続編の発表。 海外メーカーのものでは、近未来ロンドンを舞台にした『Watch Dogs Legion』に惹かれました。 そしてなんといっても、『ウィッチ

狭くて暗い事務所で働くより、広くて明るいお屋敷でメイドをしている方がいい

イギリスの人気歴史時代劇が2冊のcookbookに 2010年に放送がはじまり、2015年の第6シーズンまで続いた海外ドラマ『ダウントン・アビー』。 ぼくはまだ観ていないのですが、NHK BSでも放送されていたりしてかなり人気があるみたいですね。 イギリスの出版情報誌「ザ・ブックセラー」のウェブサイトによると、この人気ドラマシリーズに登場する料理に注目した公式cookbookが、この秋に発売されるそうです。 *** 続きはぜひククブクのページでご覧ください!

2019年の「世界のベストレストラン50」が発表に

世界のフーディーが注目する、「世界のベストレストラン50」。 その2019年のリストが発表されました。 今年の第1位に輝いたのは、フランス・マントンにある「ミラズール」。 昨年の第3位からジャンプアップしました。 ミラズールのcookbook『Mirazur』は昨年11月に発売されています。 そして東京の外苑前にある「傳」が、日本のレストランで過去最高の11位にランクイン。 特別賞の「おもてなし技術賞」も同時に獲得しました。 傳の店主・長谷川在佑さんが書いた『傳

悲しみのベーコンから抜け出たあとには

失意の人生に生きる価値を見出すcookbook インタヴュー編 6月11日に発売されたエラ・リスブリッジャーのcookbook、『Midnight Chicken: & Other Recipes Worth Living for』をご紹介しています。 恋人をがんで失ったエラが、彼との思い出のレシピを綴ることで失意の底から立ち直る過程を描いたとも言えるこのあまりに自伝的なcookbook。 前回のストーリーでは、精神科医のジーン・フェインによる本書の概括的なレビューを見て

まず深夜のチキンから始めよう

失意の人生に生きる価値を見出すcookbook レヴュー編 生き方には、ひとそれぞれのかたちがあるのが当たり前です。 ひとりで生きるのがベストだと判断すればそうすればいいし、誰かといっしょになりたいと思えたら、そうしたっていい。 ぼく自身、自分が結婚するとは思ってなかったフシがあります。 妻もそうみたい。 そういうひとの多様な生き方をここ最近のcookbookは非常に反映していて、例えば、おひとりさま向けのcookbook『Solo: A Modern Cookboo

金曜日のcookbookランキング

#124 現代的農家の事例集 新たな料理本との偶然の出会いを楽しむ、金曜日のcookbookランキング。 6月第3週のランキングをお伝えします。 3月の金曜ランキングで、ニューバランスのシューズ「576」をリペアに出したことをお伝えしました。 その後どうなったか、気になっていた方もいらっしゃるんじゃないでしょうか?(いないか?) 報告が遅くなりましたが、今回は帰ってきた576のよみがえったその姿をお見せしたいと思います。 リペアセンターにくたびれたシューズを送付した

マグノリアの花、ふたたび

テキサスの匠夫妻が2冊目のcookbookをリリース 2018年にアメリカで発売されたcookbookのなかでもっとも売れたと言われている『Magnolia Table: A Collection of Recipes for Gathering』。 ククブクでもその初週のすさまじい売れ行きをお伝えしたことがありました。 この『Magnolia Table』、ベストセラーであるにも関わらずcookbook業界では無視を決め込まれたかのごとく見向きもされてなかったんですよね

ナチスの書類の裏に書かれた料理本

cookbookをテーマにした個展がトロントで開催 日本では、ホロコーストを主要なテーマのひとつとして創作活動を続けてきたクリスチャン・ボルタンスキーの大規模な回顧展がおこなわれていますが。 カナダのトロントでは、ホロコーストを生き延びたひとのcookbookにインスパイアされた個展が開かれているようです。 「カナディアン・ジューイッシュ・ニュース」の6月6日付け記事からお伝えします。 *** 続きはぜひククブクのページでご覧ください!

学校の花壇でローズマリーの香りを嗅いで

ニューヨーク・テイストの南部料理cookbook なんかすごく表紙に惹かれてしまったんですよね。 今日はつい先日、6月11日に発売になったばかりのアメリカ南部料理のcookbook『SON OF A SOUTHERN CHEF』をご紹介したいと思います。 ニューヨーク市のフリーペーパー「amニューヨーク」のウェブサイトに掲載された記事を元にお伝えします。 *** 続きはぜひククブクのページでご覧ください!

キング・オブ・バーベキューが語る自著と最新刊

父の日に贈りたいcookbook 2019年版 過ぎちゃいましたけど、昨日は「父の日」でしたね。 父の日にあげたいcookbookと言えば、そう、アメリカではその腕がお父さんの沽券に関わるという「バーベキュー」。 一昨年のククブクでも、確かバーベキューcookbookをご紹介したのでした。 気候も良くなってきましたしね。 今年もやっちゃいましょう、バーベキューのcookbookのご紹介! cookbook情報に特化したアメリカの情報サイトckbkの記事より、「バーベ

金曜日のcookbookランキング

#123 小さく集まる大きなしあわせ 新たな料理本との偶然の出会いを楽しむ、金曜日のcookbookランキング。 6月第2週のランキングをお伝えします。 今週は妻の個展の写真撮影と搬出があったり、国立新美術館で始まったクリスチャン・ボルタンスキー展を観にいったりと、わりとバタバタとした日々でした。 妻の個展は高崎だったんですが、今回もまたフタツメで特濃タンメンを食べましたよ。 前回は平日の夕方で比較的座席に余裕があったんですが、今回は日曜日の夕食時だったので、けっこう

型にはまらないヴィーガンのススメ

イギリスのYouTuberが8月にcookbookを発売 プロフィールにも載せていますが、ぼくはいわゆる難病と言われている「潰瘍性大腸炎」をわずらっています。 最初に診断を受けたのは2012年。 それから7年以上が経つのですが、そのあいだもずっと寛解と再燃を繰り返していて、おかげさまでここ1年くらいはずっと調子が良い状態でした。 それだったのが、先週の内視鏡検査で大腸の奥の方に炎症が確認されて「再燃」となってしまいました。 自覚症状がまったくなかっただけに、今回はちょ

イーグルスとヒューマン・リーグが聴こえる

ナショナル・ジオグラフィック誌が選んだ世界を知るcookbook5選 #2 イギリス版『ナショナル・ジオグラフィック』のWebサイトに掲載されていた、「いまオススメのcookbook5選」という記事を読んでいます。 昨日はイタリアやスペインで料理を学び、そこに発見したムーア人のエッセンスだけを取り出してレシピをまとめたベン・ディッシュの『Moorish: Vibrant recipes from the Mediterranean』と、セーシェルやモーリシャスなどのインド洋