100円レコードの楽しみ【その7】モーツァルト交響曲全集Vol.7 ホグウッド、シュレーダー、AAM
演奏
クリストファー・ホグウッド、ヤープ・シュレーダー(指揮、リーダー)
アカデミー・オヴ・エンシェントミュージック(AAM)
中古レコード店に足繁く通っていると、たまに掘り出し物を見つけることがある。
ホグウッドとシュレーダーが率いるアカデミー・オヴ・エンシェントミュージック(AAM)が1970年代から80年代に完成させた、モーツァルトの交響曲全集がまさに掘り出し物だ。
3枚組1セット100円。1枚あたりではなく3枚で100円。中古だから安いにしても安すぎる。その理由は、粗悪品だからではなく、単に「有名でないから」「人気がないから」。
こういうことは、全集録音ではよくあることである。
モーツアルトの交響曲番号がつくものだけで41曲。番号をつけたあと発見されたため番外の曲も結構たくさんある。
有名で人気は、晩年の後期交響曲6曲や、中期の「パリ」「ハフナー」「プラハ」「リンツ」などの愛称のつく曲に集中している。もちろん演奏の機会もこれらの作品に集中している。
逆に、これ以外の曲はモーツァルトの作品といえども、ほとんど聴かれないし知られているとは言えない。モーツァルトのまだ8歳の頃に書いた交響曲第1番はほとんど聴かれない。聴けば8歳が書いたとはおおよそ思えない作品だが、のちのモーツァルトの作品からすれば、やはり子供の音楽という印象は拭えない。
今回の3枚100円のセットの内容は、10代はじめに書いたものと番外の交響曲、40番(第2版)、偽作まで含むもの。
一般的なクラシック音楽の愛好家が聴くレコードというより、モーツァルト愛が深すぎる人、資料的価値とする人、コレクターなどが聴くアイテムだろう。
それにしても100円なら聴く価値は大アリだった。
なんといっても、モーツァルトの曲はやはり素晴らしいし、AAMの演奏も高水準で、音楽の素晴らしさをしっかり伝えている。
こういう演奏が聴けた事に感謝です。
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