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時の支配者

Les maîtres du temps。1982。フランス。
監督 ルネ・ラルー 脚本 ルネ・ラルー、メビウス

惑星ペルディドで脳を吸う昆虫から逃亡中にクロードと息子ピエールは、事故に遭いクロードは最後の力で友人のジャファードに息子ピエールのことを頼む。遠く離れた宇宙でピエールを託されたジャファードの救出への物語。

ファンタスティックプラネットの監督の作品。
ピエールを助ける物語なんだけど、そこまでの道中に色々あって割と道中の話がメイン。80分てそこまで長く無い時間なのに色々アクシデントが盛りだくさんです。毎週放映されてるアニメの総集編みたい。
登場人物は、ジェファードと彼の船に乗ってるベルとマット、この2人はどっかの星の王族で財宝持ってトンズラしているところをジェファードにお金を払って逃がしてもらっているところ。未開の惑星で孤児になったピエールに、ピエール救出にあたって助言をもらう、ジェファードの友人の老整備士シルバード、シルバードのいた惑星の妖精のユーラとジャド。
それぞれが深いバックボーンを持ってそうなんだよな。一見クズのマット王子は今際の際に自虐的な発言があり、クズに生きるしかなかった何かを感じさせるし、妖精2人は人の心を読むことが出来て人の心にある矛盾や不条理をついてくる発言をする。
途中謎の星に寄ることになるのだけど、そこの星を支配する力が全ての意志思想や信条を統一し姿形も、全部が同じになることで幸福になるという民族主義で優生思想のようなことをする。結構手強そうな相手なんだけど、80分の力による行動力でサクサク攻略していく。
その後も宇宙革命軍という顔つきが明らかに悪者って感じのナチの残党みたいな人達に襲われたりとかするんだけどさ。
夢の中の出来事のように、物語が移り変わっていくのがものすごく今の動画っぽい。40年前の作品なのに。つまりこれって今の時代にハマるんじゃ無いのかってこと!

シルバード老人は昔に脳みそを吸う巨大昆虫に襲われたことがあったらしくて、帽子を取ったら頭蓋部分が鉄板で覆われてて、脳みそ残ってるのか心配になってしまった。
この気づきは後々の答え合わせになるのだけど。

予想以上に面白かったです。バンド・デシネ。

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