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犬ヶ島

Isle of Dogs。2018。アメリカ。
監督 ウェス・アンダーソン

昔々、犬嫌いの小林一族と犬との戦争がありました。形勢不利な犬たちに唯一味方した人間、少年侍は小林一族の長を倒し戦いの終止符を打つが、戦いの傷は深く少年侍も死んでしまう。
その後、犬への迫害は小林一族の子孫の小林市長の手によって再び遂行されようとしていた。手始めに犬たちを汚染された島に追放し一箇所に集める、そしてジェノサイドが始まるのだ。緊迫した中に、小林市長の養子のアタリ少年は島流し一匹目になった自分の護衛犬、スポッツを探しに飛行機を奪って単身乗り込む。行方不明になった相棒は見つかるのか、犬たちの運命はいかに?

ウェス・アンダーソン監督は、アルテロイドシティとグランド・ブダペストホテルを観たてた、この二つはかなりグッときた好きな映画だったんだけど、犬ケ島はちょっときつかった。
犬たちの差別が実際の人種差別を風刺しての表現なのかもしれないけど、ナチスのユダヤ人をはじめとしてリアルすぎで今のパレスチナに対するイスラエルの姿勢と超被って、暗澹たる気持ちになってしまう。メッセージだとしたら伝わったのだけど、エンターテイメントとしてだけ存在するリアルな風刺って位置付けだとちょっとグロいかな。
犬を迫害する人たちの膝の上に猫がいるのも、本来存在しない対立を煽ってるようで笑えなかった。
猫好きは猫を愛することで全ての命の平等さと尊厳を知る。だから犬を迫害する行為に加担したりしない。はずなんだけど、この映画ではイニを守る立場になりカウンターをする人はマイノリティで他の人たちは無関心て絵が帰れている、やっぱり今起きている侵略行為をパロっているんだろうか。
昔話の不意に攻撃してくる残酷性が実際の人間の愚行を手を組んで鋭さを増して抉ってくる。
ぎり、犬たちの動きに癒しがあるっぽいんだけど限りなく人間に近い存在としてわかる言葉で伝えてくるので、迫害されている民族って括りで見えてしまう。残虐なんだよな。

終わり方はめでたしめでたしにちゃんと向かっているのは感じたんだけど、そこに乗っかりきれなかった。無念。

多分、日本語に字幕がつかなかったから何を言ってるのか伝わらなかったのものめり込めない原因の一つだと思う。
日本語に字幕をつくようにして。

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