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フラワーディスプレイのイメージパース

フラワーアンドグリーンプランニングの坂本祐子です。
今回はフラワーディスプレイのイメージパースについて書いてみます。

商業施設などのフラワーディスプレイは事前にイメージパースや図面などをお客様に提出して作業を進めていきます。

お花のディスプレイのパースは、実際のディスプレイがどのようなものになるかを伝えるツールで、手書きのもの、グラフィックソフトで合成したもの、用途によって様々に描かれているかと思います。
私の場合は合成パースを希望されるクライアントが多かったので、ほとんどの場合フォトショップとイラストレーターを使ったパースをご提供していました。

はじめて商業施設のフラワーディスプレイのイメージパースをみたのは、師匠花太郎のディアモール大阪の現場でした。大変にセンスの良く技術も素晴らしい描き手さんの手によるもので、いつも美しくかつ忠実に描かれていて、ほぼその絵とおりにディスプレイが仕上がっていく様はとても心がおどる経験でした。
10年ほどその現場を担当して、当たり前のように毎回みていましたが、その後花のイメージパース描くことは大変難しい!ということを自分が独立してから知ることになります。

初夏のフラワーディスプレイのパース  扉絵のフラワーディスプレイのプレゼンで使用したもの

花のイメージパースが難しかった理由


①そもそもパーツとなる花や植物は曲線ばかりで背景を切り取る作業に時間がかかっていた
今では一瞬で背景を切り抜く機能が進化したので、昔ほどの時間はかからなくなりましたが花や植物って細かい曲線の形のものが多いので、合成につかう花のパーツをつくるのにとても時間がかかっていました。特に桜の切り抜きは大変で、枝ぶりや花の細かさ、ソメイヨシノ、ケイオウサクラ、オオシマザクラ、枝垂れとか種類もそれぞれで、描き手の方、切り抜き大変だっただろうな。。。と
桜のディスプレイの需要は多かったので色んな枝ぶりのものをパーツで切り抜いてもらってました。
イメージパースに必要な花や植物を1個つづ切り抜いて保存していくうちにパーツがたまっていったので、徐々に時間を短縮出来るようになりました。でも最初は本当に時間かかるし大変でした。

②合成パースを書く人にディスプレイのイメージを伝えるのが難しい
そして描き手の方が技術をもっておられても、そもそもお花に関する知識がないとスムーズにいかないということを経験しました。

細かいニュアンスは言葉では伝わらない。

なので下絵をまず書いて、そのようにパーツを組み合わせてもらう流れの作業にしました。プレゼンでお客様がイメージパースをご覧になる時はあくまでイメージとして見られると思うのですが、活け手って、ちょっとした角度とか色とか細かいところがついつい気になってしまうもので、ここの花の角度ちょっと右に傾けたいなぁ・・・とか思っているうちに、自分でもだんだんとイラストレーターやフォトショップが使えるようになっていきました(笑)
まかせればいいのに。

ただ細かい最終の仕上げやエフェクト部分などは描き手の方にお願いしていました。

パーツさえインプットしておけば、これからはある程度のところまでAIがパースを描いたり出来るようになるのも時間の問題かも知れません。
また3Dのフラワーディスプレイのパースの需要がでてくるんじゃないかなと感じています。


桜のパース、3種類の桜を合成してもらいました。初期のころに描いたものなのであらが目立ちます(笑)

フラワーアンドグリーンプランニング
https://flowerandgreen.com/works.html

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