本の使い方
著者にとって、読書とは、食卓の美味しおかずだ、と言っている。日々、盛り合わせを考えて、楽しむものと言えるだろう。
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出口治明著 『本の使い方』
1 楽しみとしての読書なら、 どの本を読むべきか迷う人へ。
「序文を除いて、最初のぺージを詠んで、読むかどうか判断せよ」と。
立ち読みして、5ページ読んで面白くないなら、おそらく、読み終わるまで、強迫観念にとりつかれ、読書は面白くなくなるようだ。
2 読書でアウトプットして自分のものにする?
「音楽家の坂本龍一は先人たちの音符を借りてきて、それらを組み替え、使い回して、新しい音楽を作った」と。
読書もあてはまるようだ。イノベーションは、既存知の組み合わせだと言われるが、まさにその通り、本を読めばいい。
教養とは知識×考える力ではないか。
既存知を沢山、蓄え、自分なりに組み替えをしてみると、自分流の新製品ができるのではないだろうか。
3 新分野の勉強のための本は部厚い本から読んで、だんだんと薄い本へ。初代アウグストスもい言うように、ゆうくりと急げと。
4 著者はシャネルファンで、翻訳された伝記や映画をすべて見たという。
彼女はこう語っている。私のように、年老いた、教育を受けていない、孤児院で育った無学な女でも、まだ一日一つくらいの花の名前を新しく覚えることができると。
教養とは一つでも多くの事を知りたいことでしょう。昨日より、一歩前進することが日々の務めででは。
5 三智といって、学んだ智、人と交わった智、自らの体験智と。
学んだ智は、読書から。
人と交わった智は直接人に会って話を聞いたり、講演を聞きに行ったり、テレビの対談等を見て学ぶ事。
体験智は旅。
本、人、旅が三本柱で教養を深めるようだ。
6 物事を考える際には、縦横思考が有効。
楯思考とは、時間軸に目を向ける。歴史に照らして、過去の本の古典や、昔の人の話。
横思考は、今、生きている世界の人々の考えや、他社の状況はどうなっているかなどを考える。
この二つで、現在の自分は何をすべきか、どういう状況かを考えてみる。
本で言うと、古典と新書の両方を読む。
7 キケロは2000年以上前に、自分が生まれる前に起きたことを知らないでいるのは、ずっと、子供のままでいることだ、という。
8 新聞の長所は?
新聞の良い所は、昨日も世界で色々あったが、大事なのはこのニュースですよ、と価値の序列をつけてくれること。
また、新聞の読書評論は教諭を身に着ける最高の読み物だと。
9 仕事中も教養をつける苦肉の策?
著者は仕事中に読書している所を、上司に見つけられ、何を考えてるんだ、アホ、と怒鳴られたという。
しかし、同じ読むにしても、百科事典を読んでいても怒られない。おそらく、調べものをしているのだろうと。
10 古典を毎日読めるかどうかで、教養レベルに大差?
著者の大学の恩師に高坂正堯が言うには、古典を読んでわからないのは、自分がアホだ思え。大学で研究者になろうと思うな、すぐに就職せよと。
自分を本当に高めたいと思うなら、古典をひたすら読めと。
現代の本を読んでわからなければ、書いた著者をアホと思えと。
著者はおそらく、古典を毎日読めなかったkら、会社に就職したのかもしれない。
僕は、これを読んで、古典は分からない事が多数ある。それに耐えられないと、現代人から見て、どうでもよいような、細部をああでもない、こうでもない、という専門家になれるはずがない、と判断したが。。
また、現代の新書を読んで、自分がわからない本を読むのは時間の無駄で、もっと合う本が多数あるはず。それを実行せよということかな、と思う。
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