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チャイコフスキー 序曲1812年 Tchaikovsky-_1812_Overture
序曲『1812年』変ホ長調 作品49は、ピョートル・チャイコフスキーが1880年に作曲した演奏会用序曲。 タイトルの「1812年」はナポレオンのロシア遠征が行われた年である。 ロシア軍とナポレオン率いるフランス軍の戦いを描いており、最期はロシア軍の勝利で終わる。軍隊の大砲の音を入れたり教会の鐘の音を入れたりするスペクタクルな録音も多く、オーディオ愛好家にも好まれる楽曲。このライナーの演奏は、そうした効果音は入れず、もっぱらオーケストラのみの演奏だが、チャイコフスキーの音楽の素晴らしさをもっとも見事に表現しきっており、効果音入りの録音に比して遥かに音楽的である。効果音入りの録音が安っぽく聞こえるから不思議だ。録音1956年
Bach__Flute__Sonate_BWV_1031
バッハの6曲のフルートソナタ中の最高傑作であるばかりか、数あるフルートのための作品中でもトップクラスの名作である。ところが、これがバッハの作であるかどうか疑わしい偽作とされており、偽作を理由にこの曲は演奏しないという演奏家もいるから笑止だ。 最高の名曲を、20世紀最高のフルーティストであるランパルとハープシコードの名手ヴェイロン=ラクロワの名演で聴けるのが素晴らしい。ヴェイロン=ラクロワのハープシコードの軽やかで美しい響きとランパルのフルートの豊かな音が調和した感動的な演奏となっている。第2楽章の「シチリアーノ」が有名だが、曲・演奏とも第1楽章がずば抜けている。録音1962年