古代の薩摩940年 #36

第二部 弥生時代 決戦の時来たる!
趙高:「市松、久しぶりだなあ。俺の味方にならないか?倭王にしてやってもいいぞ。」
市松:「王府では随分お世話になりました。感謝します。でも.その.お話しお断りします。徐福殿の遺言で倭の国には決して王をつくってはならないと念を押されました。」
趙高:「連れてきたお前の兵隊は実戦の経験はないだろうが。」
市松:「ええ、この国ではまだ誰も戦の経験はありません。」
趙高:「それで俺に対抗できるのか? 」
市松:「それでは陣立てをお見せします。史進やってくれ。」
史進:「第1の陣、鶴翼、太鼓打て。第2の陣、魚鱗。・・・。第8の陣、飛竜。よし、見事であった。全8の陣終了。」
趙高:「見事であった。」
市松:「ではこれで大陸にお戻り願えますね。」
趙高:「何を申すか!今のは余興だろうが。実戦はあんなもんじゃないぞ。皆の者、横一列に並んでこ奴らを震え上がらせよ。」

勇猛果敢な史進!
市松:「どうしても戦わねばなりませんか?一人も死なせたくないんです。親もいれば、子もいます。無益な戦いはやめませんか?」
趙高:「何をこの期(ご)に及んで逡巡(しゅんじゅん)している。李斯から特訓をうけていたではないか。」
市松:「大将同士の一騎打ちもいけませんか?」
趙高:「うるさい!ものども、かかれ!」
史進:「おい、こんな時は何と言うんだったか?覚えているな、心の中で言ってみろ。(シメシメ)さあ、第9の陣。俺と魏応が先頭に並ぶ。魏応よ、馬を盗んでうまくいったな。」
魏応:「洒落など言っている場会か。まあ、落ち着いているな。」
史進:「後に5列にならんだか?走るのだぞ。わしらに続け。行くぞ!魏応。狙うは趙高のみ。」

双方一兵の損傷もなし!
市松:「趙高殿、もういいでしょう。あなたに恩義もある。妻は李斯殿の姪っ子李蘭です。2日前薩摩を出る時、蘭はかたき討ちはしなくていいと言ってくれました。船はそのまま使ってください。武器と馬はお預かりします。南の島には平和なところが多いと聞きます。武器さえ持っていなければ、歓迎されましょう。お達者で。」
趙高:「わかった。悪かった。私も生まれ変わろう。これまで思い上がってずいぶん悪いこともしたなあ。いい国を造れよ!」
史進:「これでよかったのか?馬が手に入ったのはうれしいなあ。よし、帰るぞ。」
全員:「おう!」
市兵衛:「ありがとうございました。今後もよしなに。」

この物語は、薩摩の古代の歴史をドキュメンタリー風にしてみました。
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いつか映像にしてくださる方がいると嬉しいです。 吉峯盾

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