いけにえと雪のセツナ ネタバレ感想

※個人の感想です。何にも配慮していません。

クリア日:20220619

PSVITAでクリアしました。

魔物を鎮めるため、10年に一度生贄を捧げるという世界観で、主人公のエンドが生贄の少女セツナを最果ての地(生贄の向かう場)へとおくる護衛として選ばれる。エンドとその仲間が最果ての地に行くまでのお話です。

キャラクター

エンド
 主人公にして謎だらけマン。もうちょっと仮面の一族に対すること、今までの彼の人生のこと、知りたかったですね。
主人公の選択によってストーリーは変わらないけれど、わたしたちのエンドに対する印象だけは変わる、変えられるっていうのはすごくすきでした。でも、さいごの選択肢、セツナをきるかきらないか。あれだけはマルチでもよかったかもしれない。わたしが制作サイドなら間違いなく「きる」とトゥルーエンドになりますが。

セツナ
セツナは生贄であることを微塵も嘆かず、使命として受け入れている少女なのですが、わたしとしてはなんでそんなさだめを飲み込めるのか全然わからなかったです。わたしだったら出発の日に脱走を試みるだろうし、最果ての地が近づくたびに吐く(汚い!)。セツナの、その危ういほどの強さがどこからくるのか、それは教えてほしかったですね。
個人的には生贄のさだめを拒否し続けた少女が、受け入れてその命を捧げるまでの話とかそんなのが、どこかのなにかで見てみたいです。
セツナはラストで青年に寄り添って死を選択し、ひとり歩んでいくエンドを降り注ぐ雪となって見守る。悲しくもうつくしい終わりでわたしはすきです。

クオン
 時の審判者の分身にして、タイムトラベラー。時の審判者の、自由に外を歩き回りたいという願望がアクティブなクオンという女の子を形作っていると思うと、時の審判者のことめっちゃすきになります。
 セツナのことを最初から大切に思っていることがよくわかる描写が伏線になっていて、そこはすごくよかったです。クオンの在り方はなんども共に旅した大切な女の子に対する姿勢なんだなと思うとくるものがあります。

ジュリオン
 王族の末裔の女性。
 中盤に、エンドに生贄殺しを依頼した男がジュリオンの部下だったことがわかるじゃないですか。ってことは生贄殺しはジュリオンの意思だってことで。それはつまり彼女は魔物サイドの考えをもっているということになり、考えを巡らせば、ジュリオンが魔物に取り込まれそうになっていることは推論として出せてもよかったなあとクリア後の今なら思うわけです。

フィデス
 大鎌の男。ラスボスにつくりだされた兵隊。
 この目は主のための目、この耳は主のための耳。もう少しこの世界を見ていたかった、主のために。このへんがすごくすきでした。一途で盲目なキャラクター、おせる。
 仲間になるの遅すぎだよ!もっときみのこと知りたかったです。

時の審判者
 世界の守り人。
 ラスボスを封じるため命を捧げてきた、ある意味でもっとも生贄という言葉が相応しいキャラクターなんじゃないかと思います。封じ続けるために動けず、最果ての地で生贄から魔力を受け取るのを持つ日々をおくるのいったいどんな気持ちだったんでしょうか。
 もちろん彼女の愛した人はラスボスこと例の青年に他ならないでしょう。だから彼の忘れ形見のフィデスを生かしたんだと思います。愛だね。

ラスボス:青年
 魔力の枯渇した世界で、世界を救うため魔力を分け与えていたが、人間の欲深さによって限界以上の負荷をかけられて青年の自我の崩壊がおきた、でいいんですかね?(うろ覚え)結果青年は増大する魔力の結晶体となり、魔物の王のようなものになり果てている、でいいんでしょうか?
 彼とエンドの声帯は同じだそうですがどういうことなの???ちょっと全然わからないです教えて。

ストーリー
 世界観や話の流れはすきでした。ただ、せっかく壮大な骨組みがあるのに、肉付けが不十分な印象です。謎があることもストーリーの魅力になりうるのでいいんですけど、さすがに謎が多すぎではないですかね。
 セツナにとって、エンドにとって、互いの存在がどういうものだったか。もう少しふたりについては掘り下げてほしかったです。欲張るなら時の審判者と青年のこと、フィデスの過去とかそういうのおしえてほしいです、すごく。

システム系
 VITAだからか、途中途中とまるんですよね。特定の場所でのセーブデータが読めないバグもあるしそのへんはストレスでした。
 わたしは普段RPGほぼやらないからなのか、装備とか戦法とか覚えるのが正直苦痛でした。難しい。そのせいもあって、戦うのが楽しくないので、レベル上げが作業でしかなく、とても2周しようという気力はない。とりあえず技の有効範囲の見極めが大事ということしか学べませんでした。クリアしたときはメインパーティがエンド、セツナ、ヨミで、みんなレベル49とかだったと思います。エーテル(MP回復アイテム)には非常におせわになりました。
 めちゃくちゃやだったのは、使っても意味ないアイテムを使おうとすると、使えてしまうことです。ポケモンでいうと麻痺になったポケモンに毒消しを使おうとしてもできないじゃないですか。でもこのゲームでは何もおきないくせに毒消しは消費されてしまうんですね。状態異常になるとマークがでるけど、そのマーク見ても何の状態異常なのかわたしは全然わかんなくて、いろんなアイテムを無駄にしました。お金持ちになってからは割高な万能薬使えたからいいんですけど。
 不満書き散らかしたけど、BGM、おまえは最高だ!

以上です。
攻略本にのってる設定資料見たいですけど、2000円以上するのはしんどいので、きっと見ることはないでしょう。
途中作業ゲー化してやめたくなったけど、ラストまでみれてよかったなと思うので頑張ってクリアしてよかった(よかったよかった言ってしまっている)。
(グラフィックをリアルにして技のモーションを派手派手にして、キャラ同士のストーリーをもっともっと追加してくれたらわたし好みです。しかしこれはこれでいいんだと思います。)

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