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「2025年問題」約650万人分の職がなくなる

御社は、会社の将来を担う後継者は決まっているだろうか。
あるいは、後継者の育成をしているだろうか。

2025年には後継者不在とされる127万社が廃業すると言われている。
もし仮に、127万社が本当に廃業した場合、約650万人の雇用が失われると言われている。約22兆円ものGDPが消えてなくなる計算になる。現段階では可能性の話であるが、かなり現実を帯びている。もちろん、日本の政府はその可能性が現実とならないために、後継者問題を最重要課題に位置付けて、様々な支援に取り組んでいる。

2025年問題。それは、団塊の世代が75歳以上になる。
どんなに優れた人とはいえ、生身の人間である以上、体力とともに判断力に衰えが生じるのは当然のことだ。年齢的に、社会をつくり、社会を支える現場から退き、事業を後進に譲る局面がくることは避けて通れない現実だ。

2025年問題は、これまで、社会をつくり、社会を支えてきた人たちが、
後期高齢者となることから、そう呼ばれるようになった。2025年、70歳を超える中小企業の経営者は何人くらいいるだろうか。およそ245万人と言われている。およそ245万人のうち、約127万人が後継者未定という深刻な課題を抱えていることが、中小企業庁調べでわかっている。

私は、その約127万人の方々に、後継者問題を解決する方法の一つをお伝えしたい。それが、拙著『ドラッカーが教える最強の後継者の育て方』だ。中小企業が直面する、2025年問題にどう取り組めばいいか、具体的な方法をお伝えしている。後継者は誰か一人に引き継ごうとすれば失敗する。

経営は一人でできる仕事ではなくチームで行う仕事だからだ。
アメリカの大手百貨店JCペニーの元CEO、アレン・クエストロム氏は、こう言っている。「現代の企業が直面する問題はきわめて複雑に絡み合っており、スピード経営が要求されている今日の環境では、たった一人で立ち向かうのは不可能だ。だから、経営チームが必要だ。」そして、ドラッカーはこう言っている。

トップマネジメントの仕事は一個人の能力を超える。経営者や組織論が何といおうとも、優れた経営を行っている企業にワンマンはいない。
ピーター・ドラッカー

複数人で構成する経営チームがあれば、メンバーの一人が入れ替わったとしても大きなリスクにはならない。後継者の育成手段としても経営チームをつくって事業を運営することが要諦になる。

経営を社長一人の力で続けていけば、いつまでもトップマネジメントの仕事ができる人材は育たない。どの幹部が経営の仕事に適していて、どの幹部が適していないかということは、実際に責任を与えて、経営の仕事をやらせてみないとわからない。私はいろいろな企業で、多くの経営者にお会いしてきた。

高学歴で頭が良くても決断できない人もいた。
雄弁だが行動しない人もいた。
勉強は好きでも成長したい人もいた。
仕事はできても責任を持てない人もいた。

実際に責任を与えて、経営の仕事をやらせてみてはじめてわかることがたくさんあった。経営チームをつくり、実際に責任を与えて、経営の仕事をやらせた会社は、後継者の育成に成功している。次の社長を任命したあとになって失敗したでは済まされない。だから、後継者の育成は、経営チームでやらなければいけないのだ。

先ほど紹介した、拙著『ドラッカーが教える最強の後継者の育て方』では、一人が承継して会社が危機の直面した事例を紹介している。合わせて、経営チームで成功している事例も紹介している。ぜひ、本書を参考に、後継者の育成を成功されることを願っている。

ドラッカーが教える最強の後継者の育て方
www.amazon.co.jp/dp/4496054566

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