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箱根旅行に行ってきた。その2 村野藤吾設計「ザ・プリンス箱根芦ノ湖」(2023年2月)

今回の旅の目的地である「ザ・プリンス箱根芦ノ湖」。
日生劇場などでおなじみの村野藤吾設計。村野藤吾ってよくきくけど、昔の建築家だからか図面と写真が豊富な作品集におめにかかれない。だから情報は知っていてもどんな建物かよくわからないことが多い。このプリンスホテルもまさにそうだった。
森に佇む建物のイメージはSNSなどで見ていたが、プランがどうなってるのかどういうところが優れてるのかさっぱりわからんかった。
なので可能な限り写真の枚数を載せようと思う。プランはないけど館内見取り図と避難経路があるのでなんとなく構成はおわかりいただけるかと思う。

今回行って一番の衝撃がこのプランだった。客室が円形にぐるっと360度配置されてるのだ。たしかにこの方法だと真ん中に縦動線を集めることができるので管理やアプローチとしては合理的と言える。清掃は楽だろな。こんなシリンダー状の客室棟が2棟ある。

シリンダー状の客室棟とはまったく異なる構成で会議場やロビーがくっつく。

シリンダーの1階は食堂になっていて2,3階が客室。

ほんとうにぐるっと全室客室なのだ。そこで疑問がわく。村野藤吾はどうしてこんなプランにしたのか。
高原の上に建つホテルで360度視界がひらけているならこの構成は理解できる。でもこのホテルが建つ場所は芦ノ湖畔であり、湖越しの富士山という最高に日本的な景色を持つロケーションだ。
ならば全室その方角に向かせたほうが良いのではないかと。普通そう思うだとう。まっすぐに並べると廊下が長くなるのであれば半円状のプランだってありえたはず。なのに景色を犠牲にしてまでも360度プランにこだわったのはどうしてなのか。その謎はぐるぐる庭を歩いても解けることはなかった。

ひとつ残念だったのが豪華なロビーが工事中でいっさい見れなかったことだ。だから空いていたのかな。

客室は放射状になっているので壁がいたるところRでできている。部屋からの眺めは最高だった。朝起きてこの景色って贅沢だ。

謎は謎のまま宿泊を終えた。とは言え芦ノ湖&富士山まるみえルームに泊まれたのでまったく不満はないのだけど、これが裏の森側の部屋だったかもと思うとどこまで満足度が高まるかなぞだ。あえてそうすることで今度こそはみずうみ側の部屋を!とまた来てもらえるようにした?なわけないよね。
料理も部屋も大満足でした。また行きます。

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