はじめに
古楽と出会って30年が経過した。
これまでに多くのCDを聴き、コンサートに足を運んだ回数も数多。
今日でも毎月のように新譜が多くの発売され、日本国内のコンサートも激増するなど活発な動きを見せる古楽界ではあるが、それぞれのCDやコンサートに対する詳細な記録はそれほど多くは見られないように思う。
そこで、備忘録を兼ねて、長年聴いてきた中から印象深いものを、CDを中心にできるだけ多様な角度から書き留めておきたいと、このnoteを書くことを思い立った。自分ための記録でもあるが、魅力あふれる古楽の世界を、これを読んだ方に伝えたいという思いも強い。
記事のテーマは以下のようなものを考えている。
・新録音紹介
・思い出のCD
・絵画を通して聴く古楽
・好きな楽曲・作曲家
・印象深いコンサート
など
どれだけの頻度で更新できるか分からないが、とにかく書き続けることが目標でもある。材料は長蓄積させてきた。自分でもまとめ切れていないほど膨大だ。それらを少しずつでも書き出していきたい。
言葉や表現の拙さ、頻繁に脱線する癖、長大になりがち、と自分の書き物の傾向は分かっているので、読みやすいものではないと思うが、もし読んでいただき、少しでも私の紹介する古楽をはじめとする音楽の魅力が伝わるならば本望である。特にCDの魅力はどうしても広めたい。古楽のCDには、ジャケットの画像・絵画から、装丁、ブックレット、レーベル面など細部に至るまでこだわりのあるものが多い。美術品、芸術品とさえ言えるほど美しく完成されたCDさえ存在している。それらの魅力はストリーミングやダウンロードでは完全には分からない。CD離れが叫ばれて久しいが、世界の音楽市場は活気にあふれている。特に古楽のCDの発売点数は毎年膨大だ。まだまだCDもけっして廃れてはいない。
「CDは終わった、役割を終えた」とまで言われているので、私の試みは甚だ時代遅れかも知れないが、それでもCDの魅力は書いて残しておかなければという妙な使命感に追われている。少しでも魅力に満ちた「所有して楽しむ」CDの世界にお誘いできれば、こんなにうれしいことはない。
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