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ビジネスパーソンに役立つ伊東潤の「お仕事小説」3選【伊東潤ブックコンシェルジェ】

「伊東潤作品を読んでみたいけど、どれから読んでよいのかわからない..」。

そんなあなたに伊東潤コミュニティメンバーからおくるブックコンシェルジェ。

新たな伊東潤作品の出会いを応援します。

【今回の選者:ブチョーさん(@tuwamonoNo1) 】

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1. 『江戸を造った男』

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とにかく分厚い作品ですが、一気に読めてしまうんですよ。


「何故自分はこの仕事をしているのか?」「この仕事の意義とは?」と自分や自分の仕事に疑問を持っているビジネスパーソンってものすごい多いと思います。

自分もそんな一人でしたが、本作を読んで仕事と向き合う姿勢を少しずつ前向きに考えられるようになりましたね。

勿論一足飛びにはならないですが(笑)。読んでもらえれば、何かしら仕事のヒントを貰える気がしますよ。

新書で多く出ているビジネス本。個人的にはその類いを読むより本作の方がよっぽど楽しいです。何故なら本作にはビジネスで必要な事が、人間ドラマの中に描かれているからです。

いやホント素晴らしい作品です。特に中間管理職の方に読んでもらいたいなぁ。本作を読んで、少しでも仕事に前向きになるきっかけになると嬉しいですね。

<あらすじ>

伊勢の貧農に生まれた七兵衛(後の河村瑞賢)は江戸に出て、
苦労の末に材木屋を営むようになり、明暦3(1657)年、
明暦の大火の折に材木を買い占めて莫大な利益を得る。
やがて幕府老中の知遇をえて幕府の公共事業に関わっていく。
日本列島の東廻航路・西廻航路の整備や
全国各地で治水・灌漑・鉱山採掘などの事業を手がけ、
その知恵と胆力で次々と難題を解決していく。
新井白石をして、「天下に並ぶ者がない富商」と賞賛された男の波瀾万丈の一代記。ビジネスパーソン必読の長編時代小説。


2. 『もっこすの城 熊本築城始末』

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本作で感じ取って貰いたい事は「仕事は自分独りでは完成しない」と言うこと。


あれだけ大きな熊本城。縄張りを引く人、部材を集める人、普請をする人…。沢山の人が集まり、その沢山の人が1つの目標に向かって仕事をしていく。これぞ現代の企業に通ずる話だと思うんですよ。


勿論主人公の藤九郎さんにも限界がありますが、周囲の協力を得ることにより、より良い仕事を行うことが出来た。そう、例えば会社でよくある各部署横断的なプロジェクトの成功って、そういう所が大事なんじゃないですかね。周囲とコミュニケーションを取りつつ、各部署と調整を図っていく。そういった能力も必要ですね。

本作は熊本城築城だけでなく、蔚山倭城や菊池川治水等も描かれている。まさに社内プロジェクトの連続(笑) 。本作を読んでいると「出来ない、どうしたらいいんだろ…」ではなく「どうしたら出来るのか」を考える癖が付くんじゃないですかね、瞬時に考え方を切り替える癖がね。自分への戒めも込めて再読しなきゃです(苦笑)。

<あらすじ>

藤九郎、わしと一緒に日本一の城を築いてみないか――。
織田信長の家臣・木村忠範は本能寺の変後の戦いで、自らが造った安土城を枕に壮絶な討ち死にを遂げた。遺された嫡男の藤九郎は家族を養うため、肥後半国の領主となった加藤清正のもとに仕官を願い出る。父が残した城取りの秘伝書と己の才知を駆使し、清正の無理な命令に応え続ける藤九郎――。

戦乱の世に翻弄されながらも、次から次に持ちあがる難題に立ち向かう藤九郎は、日本一の城を築くことができるのか。

熊本城に生涯を賭した築城家の一代記、感涙必至の戦国ロマン!


3. 『男たちの船出』 (千石船佐渡海峡突破)

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先に言っておきましょう。世のおじさんサラリーマンマストバイです!

おそらく伊東作品の中で一番感情曲線のアップダウンが激しい作品で、まぁ最初から最後まで大波小波の連続ですわ。まるで作品に出てくる日本海の如く(笑) 。

この作品を読んで一番印象に残った事は「人間死ぬまで勉強」ってこと。学ぼうって気持ちが無くなったら、そこがその人の人生の頭打ちなんだなと。勿論何かをきっかけにしないと、そういう想いって出て来ないと思いますがね。

仕事以外の趣味でも良いんですよ。何かを学ぼうって気持ちが有る限り、人間って少しずつでも成長出来るんだなって思いました。と言うか自分もずっとそう在りたいと思えたし。読むと熱く煮えたぎるような気持ちになり、そして勇気を貰える作品です。世のおじさん達、これを読まずして、この先の人生どう過ごして行くのかと言いたい(笑)。

<あらすじ>

日の本初の千石船造りに命懸けで挑む船大工父子
荒海と真っ向勝負だ!

瀬戸内一の船匠と称えられる嘉右衛門。
しかし、自信を持って造り出した七百石積みの大船が時化で沈没、
右腕と頼りにする弟・市蔵や大勢の船子を失ってしまう。
失意の嘉右衛門は河村屋七兵衛からの千石船建造の依頼を断るが、
息子・弥八郎はそんな父を詰り、嘉右衛門は弥八郎を義絶する。
弥八郎は、一人、千石船建造に取り組むことを決意するが……。

感動必至──魂を込めた渾身の長編時代小説。


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