【湯シャン成功】ブラシを変えたら、サラ髪とベタつかない頭皮を手に入れました。

「湯シャン」と聞いて、どんな印象を持たれるでしょうか。
シャンプーを使わない洗髪方法なので、やっぱり不潔だとか、臭いんじゃないか、とか思われる方が少なくないのではないかと思います。

現在の私の状態ですが、

 ・シャンプーを使ってた頃と遜色ないサラ髪
 ・夕方になっても髪や頭皮がベタつかない

といった感じです。信じ難いと思いますが。
正直、私も驚いています。
湯シャンをしている以上、髪の質感が重くなりがちなのは仕方のないことなのだろうと思っていましたから。

この状態に至るまで、3年ほどかかっています。
湯シャンのデメリットである、頭頂部のベタつきを改善できたこと。
そして、道具の手入れを含めた洗髪にかかる時間の短縮ができるようになったので、ひとつの参考事例として書いてみたいと思います。

私が湯シャンを始めたきっかけは「フケ」。
ある時からフケがすごくなって、いろんなシャンプーをジプシーすることになりました。
h&sやフケ用の薬用シャンプーも使いましたし、温泉地でよくある高級な馬油シャンプーも使いました。
フケが抑えられたと思っていた馬油シャンプーも冬になるにつれて次第にフケが出るようになり、アレッポ石鹸でのシャンプーに挑戦するも、やり方が不味かったのかフケは治らず。
試行錯誤の末、私の場合は頭皮の皮脂不足による乾燥が原因のフケであるとの判断に至り、シャンプーを使った洗髪を断念するに至りました。
湯シャンに辿り着く人の少なからずが、私のような頭皮に問題を抱えた人ではないかと思います。

湯シャンを成功させるポイントは以下の2つだと思います。

1)自分の体質や現在の体調を把握し、それにあった方法を見つける

2)道具の手入れを含めた洗髪にかかる時間の短縮をする

1つ目のポイントですが、紹介されている方法を実践してみても、そのままだと上手くいかないんですよね。
理由は簡単で、人それぞれに体質があるから。
女性であれば、乾燥肌だとか敏感肌だとかで使う化粧水や化粧方法が変わってくるので理解しやすのではないでしょうか。
日焼けとかもそうですよね。黒くなる人、赤くなる人がいます。
同じように湯シャンもその人の体質が大きく影響します。
私の場合は皮脂の取り過ぎによる乾燥からのフケでしたので、頭皮にとってちょうどいい皮脂の量を見極めるのが最大のポイントとなりました。

2つ目のポイントについては、継続するためには必須だと思うからです。
はっきり言いましょう。湯シャンはめんどいです。
シャンプーだと簡単にシャカシャカっとやってコンディショナーを馴染ませて洗い流せばOK。
それに対して湯シャンは、
・乾いた状態でブラッシング
・頭皮をシャワーで洗いつつマッサージ
・濡れた状態で皮脂が落ち着くまでブラッシング
・タオルドライで髪の皮脂の除去
・乾燥してもベタつく場合は櫛で皮脂の除去
といった感じで、やることが、まぁ多い多い。
なので、残業の多い人は実践が難しいと思います。それより寝たいよね。わかる。
私が実践できたのも、残業が滅多に発生しない仕事をしていたからです。
3年ほど継続してきましたが、実践しながら「時間がかかりすぎる!」という気持ちはありました。特に疲れてさっさと寝たいと思っている時の入浴だと尚更。
なので、体質に合ったやり方の発見と同時に、それをいかに簡便化し時短するか、というのは湯シャンの成功、つまり継続において必須だと思っています。

これから湯シャンを始めたいと考えている人に伝えたいのは、試行錯誤を続ける覚悟を決めてください、ということです。
自分は湯シャンを成功させるのだ、という強い気持ちがなければ、正直達成は難しいんじゃないかと、自分の経験から思います。
なぜそう思うかというと、簡単に始められますが、簡単に答えなんて見つからないからです。
湯シャンを開始すると、それまでシャンプーで簡単に除去してきた皮脂を、ブラッシングやシャワー、タオルドライなどで除去することになります。
当然ながら、皮脂は簡単に除去出来ません。
指先に触れる皮脂の感触など、各種感覚をフル動員して現在の状態を把握します。
開始直後は特に慣れていないので、皮脂を除去しきれないことが多いです。
鏡に映る見た目はベタついていなくても、手触りはゴワついた感じ、というのが長く続きました。
手触りが頭頂部から毛先までツルツルになったのはごく最近です。
ここに至るまで、ひたすらに試行錯誤の連続でした。
成功させたい、湯シャンを続けたいとお考えであれば、その覚悟は必要だと思います。

前置きが長くなりました。
では、現在私が行っている湯シャンの手順を紹介します。

1)湯船に浸かり、体を温める。(軽く汗をかく程度)

2)湯船に浸かってる間にタングルティーザーでブラッシング
 (ブラシの引っ掛かりが軽減されるまで)

3)37度のシャワーで頭皮をマッサージ
 (シャワーヘッドを頭皮に近づけて、汚れを浮き上がらせるようにマッサージ)
 (頭皮マッサージで皮脂を追い出すように揉み溶かす)
 (頭皮マッサージで皮脂は取れません。ねちょねちょした感触の状態で正常です)

4)濡れた髪をタングルティーザーでブラッシング。ブラシに付く皮脂が軽減されるまで。
 (前から、左右から、後ろから、あらゆる角度から髪を梳かす)
 (ブラシは頭皮に当たってOK。ブラッシングで頭皮もマッサージ)
 (皮脂は完全に取れることはないので、ブラシにゴッソリつかなくなってきたらOK)
 (皮脂が減ってくると、ブラシがスッと通るようになります)

5)タオルドライで髪に残った皮脂を拭き取る。
 (わしゃわしゃ拭いたり、毛束をギョリギョリしたり、皮脂をこそげ取る感じで)
 (ブラッシングで大方除去できていれば、わしゃわしゃするだけでOK)

6)ドライヤーで乾かした後、櫛で残った皮脂を除去する

順を追って内容を説明します。

1つ目の湯船に浸かる理由ですが、頭皮の皮脂を柔らかくするのが目的です。
頭皮マッサージするときに皮脂で固まってたフケも除去しやすくなるのではという考えからです。
体を洗う時も湯船で温めてからの方が汚れ落ちが良いと言いますので、それの応用な感じです。

2つ目に出てくるタングルティーザーとは、ブラシの製品名です。髪の手入れにこだわる人なら一度は耳にしたことがあるであろう、有名な高級ブラシです。
髪が乾いた状態でブラッシングするのは、主にホコリの除去が目的です。
髪が濡れると皮脂とホコリが悪魔合体してしまいますので、できるだけ乾いた状態での除去が望ましいのではないかなと思います。

3つ目の工程の仕上がり具合が湯シャンの肝じゃないかなと思っています。
ねちょねちょした感触の状態で正常、というのに多分みんなドン引きじゃないかなと思うのですが、これが乾くと全くサラサラになるんですよ。鏡で生え際から覗く頭皮を見てもサラッと綺麗。
以前に読んだ湯シャン記事で「ねちょっとしてて丁度いい」というのを見かけたのを覚えていて、試してみたらアラ不思議。
乾くとサラサラしているし乾燥もしていない。
人によって適切な皮脂量が違いますから、指先の感覚と仕上がり状態を比較して、自分にとっての最適状態を見つけてください。

4つ目の工程。今度は髪を濡らしてのブラッシングで、髪に付着した皮脂の除去です。
私の場合、ブラッシング時はシャワーは止めています。
節水もありますが、お湯を頭に当て過ぎることで、頭皮の皮脂を落とし過ぎないようにするためです。
なので、ブラッシング時のシャワーは髪を濯ぐ時だけです。
ブラッシング方法ですが、皮脂の付着が多いのは髪の根本なので、根本を狙ってブラッシングします。
ブラシを頭皮に当ててブラッシングすることになりますが、タングルティーザーはブラシの歯が柔らかいので痛くありません。
仕上がり状態から、古くなった頭皮「フケ」も除去出来ているんじゃないかなと思います。
上で書いていますが、髪から皮脂を完全に除去することはできません。
理由は簡単で、いくらブラッシングしても表面の皮脂を押し拡げるばかりで拭き取っている訳ではないからです。
しっかりブラッシングするのは大事ですがキリがないので、ブラシにあまり皮脂がつかなくなってきたな、というポイントで切り上げてください。
もし乾かした後にベタついた感じがしても、100円均一とかで売っているプラスチックの櫛で梳かすと皮脂が取れてちゃんとサラサラになります。

5つ目の工程はタオルドライ。
シャンプーの場合は水分を拭き取るという目的で行いますが、湯シャンの場合は髪に残った皮脂の拭き取りも兼ねます。
私は髪を揉むような感じでタオルドライしています。

6つ目の工程、最終工程です。
ある程度乾いたらドライヤーで乾かします。
皮脂がしっかり除去できていると、ドライヤーで乾くまでの時間が短いです。
先ほども書きましたが、乾かした後にベタっとした感じがあるときは、プラスチックの櫛でブラッシングしてあげると、皮脂がモリモリ除去できます。
櫛の汚れを爪楊枝で除去しつつブラッシングを繰り返し、櫛に汚れが付かなくなってきたら出来上がりです。
髪が乾き切っていない状態だと少々ベタついたように感じますが、時間が経ってしっかりと髪が乾くと、サラサラ艶々の髪になります。

以上が私の湯シャンの方法ですが、今のようなサラ艶髪を取り戻せたのは、タングルティーザーのおかげだと思っています。
だって、これを使うようになってから髪がサラ艶になったので。
おかえり、私のサラ艶髪。
幼少期から髪が綺麗だと褒められ続けてきたので、湯シャンで頭皮の平穏を取り戻せたものの、やっぱり重さを感じる髪に不満はあったのですよ。
それが、シャンプーをしてた頃のような髪に! なったの! で、す、よ!!!
正直、湯シャンを続けるかぎり無理かなーと思っていただけに衝撃でした。
この記事を書こうと思ったのも、この衝撃ゆえです。
「見よ! 湯シャンでもこの品質を手に入れられるのだ!!」と伝えたかったんです。

ちなみにタングルティーザーは、ショッピングセンターで手に入ったコンパクトなタイプを使用しています。
正直、買うのにメチャクチャ迷いました…。
だってッ! 税抜きで2300円もするのですよ!!!! お高級ブラシですよ!!!!
買ってダメだった時のダメージがデカいじゃないですか…!
結果的には、最高でした。
皮脂がしっかり除去できて、乾かすと髪がフワッとサラッとする!
乾くと頭頂部もベタっとしてない!
湯シャンのブラッシングに櫛を使用していたときには無かった手触りにびっくり。
タングルティーザーを使う湯シャン記事を書いてくださった方に感謝です。

タングルティーザーに変えてから、お手入れもとても楽になりました。
お手入れの方法については、以下の通り。

・100円均一で売っている爪ブラシ(ブラシ部分が柔らかいもの)で汚れを落とす
・中に水が入った場合はタオルで包んでスリングショットよろしくブン回す

もっといい方法があるかもしれませんが、今のところ上記の方法で行っています。
理由は「短時間で手入れが終わる」から。
爪ブラシをかけると皮脂やホコリの他にブラシに巻きついた髪の毛も除去できますし、爪ブラシも台所用洗剤などでブラシ部分を洗えば簡単に皮脂を除去できます。
なので、今のところ一番効率がいい爪ブラシでの手入れに落ち着いています。

中に水が入った場合の対処法は、タングルティーザーを紹介してくれた湯シャン記事に書かれていた方法です。
先駆者の方に、本ッ当〜〜〜に、心から感謝です。
内部構造が複雑なのか、入った穴から水が排出されず、中に入った水がず〜〜〜っとシャカシャカ鳴ってるんですよ。
振っても振っても出てこない、あの絶望と言ったら…。
ブラシをタオルで包んでブン回す時は、タオルの中央にブラシを置き、短辺を三つ折りして細長くなったものを結んで包むと安全かと。
振り回す時は、どうぞ周囲にぶつけないようご注意を。ぶつけると、物も心も非常に傷つくと思いますので…。
また、ぶん回す時はブラシがタオルからすっぽ抜けないようご注意ください。遠心力でふっ飛んでいくブラシの破壊力は凶器そのものですから。
中に入った水の量によっては吸収しきれなかったタオルから水が飛び散りますので、その点もご注意ください。

さて。
ここまで仕上がりについて書いてきましたが、「ニオイ」も湯シャンの気になるポイントだと思います。
結論から言うと、きちんと手入れとケアが出来ていれば臭わないようです。
枕カバー代りに使用しているタオルに頭皮のニオイがほとんど付かなくなりました。
すごい時には、一週間続けて使用していても微かにしか臭わない。
そのニオイも悪臭ではなく、シャンプーをしてた頃のようなニオイではなく、どことなくハーブっぽいような匂いが混じった不思議なニオイで。
シャンプーをしていた頃の方がよっぽど臭く、ニオイの強さもシャンプーをしてた頃の方が強かったという現実に、理論上そうなるとは言え、ここまで顕著に差が出るとは、という衝撃が大きいです。
いや、本当に。本当に不思議なのですが。まじで。
この事に気付いてから、不思議すぎて何度もタオルのにおいを嗅ぐ始末…。
洗濯用洗剤は無印の無香料のものを使っていますので、ニオイの誤魔化しはない状態です。なので余計に「うせやろ…」と。
正直、このことについてはまだまだ検証が必要だと思いますが、現時点での私の結論としては、

1)頭皮及び頭髪に付着している皮脂の量が適切である

2)常在菌が雑菌の繁殖を妨げ、結果的に悪臭の発生を防いでいる

辺りが現象の答えかなぁと考えています。
頭の乗っていない部分と比べると頭の乗っている部分は確かに臭気があるのですが、あっても弱くて。
自分のニオイだから気づいていない、というのはあるかもしれませんが、少なくとも、自分ですら不快になるようなニオイは放出していない、という状況です。
1年前に、同僚の女性にそれとなく臭いニオイがしていないか尋ねた時にも「え、なんのこと?なんか食べたの?」と言われたくらいだったので、頭皮の皮脂分泌が落ち着いていたら、基本的に臭うことはなさそうです。
あと、臭わない理由の1つに常在菌も関係していると思うんですよね。
シャンプーを使うと皮膚の常在菌も殺してしまいますが、湯シャンの場合は常在菌が殺菌されずに残るため、常在菌が悪臭の素になる雑菌の繁殖を抑えるので、臭いにくい環境が出来ているんじゃないかと。
皮脂は常在菌のご飯で、常在菌は皮脂を食べることで弱酸性のクリームを排出し、雑菌やウイルスは弱酸性の環境が苦手なので、常在菌が作り出すクリームのせいで繁殖が出来ない。
その辺りも臭いにくい理由の1つではないかなと考えています。

以上が私の実践している方法と考え方です。
湯シャンの手順は一応の完成をみましたが、まだまだ試行錯誤中です。
なぜなら、未だ体質が変化していっているからです…。
この記事を書いている今現在、2日くらい頭を洗わなくても、まったく頭皮がベタつかないわ頭頂部もベタつかないわ、という状態になっているんですよ。
3日目はまだ試していませんが、今の状態だと平気の可能性があると思っています。
というのも、2日目の夜になっても頭皮も頭頂部もベタついた感覚がなく、頭皮をシャワーで流しつつマッサージしている時、前ほどヌルつかないんですよ…。
むしろ、洗ったことによって頭皮が乾燥した感じがしているので、3日目の夜に洗って丁度いいのではと思うくらいで。
私の場合、湯シャンを始めたきっかけが乾燥によるフケなので、もともと皮脂の分泌量が少ない方なのかもしれません。
昭和初期頃の広告で「月に一度はシャンプーをしましょう」というのがありましたし、それくらいの洗髪頻度でも、本来は大丈夫なんでしょうね。
湯シャンは本当に、自分の体との対話だなぁと思います。

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