LEGO®︎ SERIOUS PLAY®︎とは何か? 参加者視点
にんにちは、やまじゅんです。
今年の桜は目覚めが遅かったですが、
一気に、綺麗に咲きましたね。
今日は、前回の「LEGO®︎ SERIOUS PLAY®︎との出会い」に続き、
LEGO®︎ SERIOUS PLAY®︎シリーズです。
LEGO®︎ SERIOUS PLAY®︎とは
LEGO®︎ SERIOUS PLAY®︎(以下LSP、日本語では、レゴシリアスプレイ)は、
キャリアゴールや、チームワーク、ビジネス戦略など言葉にしにくいアイデアを、LEGO®ブロックを使い作品を作り、考え、共有するメソッドです。
LEGOを通じて立体化、見える化し、ストーリーを語ることで、
各人の心の奥に隠れた、自分でも気づいていない内観を、表現することができます。
LSPメソッドの基礎は、コアプロセスと7つのアプリケーションテクニックで成り立っています。
コアプロセスとは
コアプロセス、とは、その名の通り、メソッドの中核に位置付けられ、
以下の4つのステップから成り立っています。
今後説明する7つのアプリケーションテクニックの全てに共通する土台部分です。
ステップ1 問いを立てる
ステップ2 つくる
ステップ3 ストーリーを語る、共有する
ステップ4 振り返る、学ぶ
順番に見ていきましょう。
ステップ1 問いを立てる では、ファシリテーターが「問い」を立てます。
「問い」は、その集まったチームが扱いたいトピックによって変わります。
一例を挙げると
個人や企業のビジネス開発
地方のまちづくり・地方創生
キャリアを考える
イノベーションのロードマップ
出会い、そして、結婚を考える
あなたにとってのリーダーシップとは
勝負に勝つ文化を作る
最高の製品開発のプロセス
組織の文化・風土を変える
部門のアイデンティティ
イノベーションを育むカルチャー
振れ幅がすごい笑
さまざまなトピックに応用が効くのもLSPの特徴と思います。
LSP自体はコンテンツを持たないメソッドである、という所以です。
それらのトピックに対して、ファシリテーターが「問い」を立てます。
例えば、上の「地方のまちづくり」を例にとると、
ファシリテーターが参加者に対して、「あなたが考える、最高に住みたい’まち’とは?」などを問いかけます。
この問いに対して、参加者はLEGOブロックで作品を作ります。(ステップ2)
通常、この「つくる」時間は、5分から長くて10分でしょうか。
作っているうちに手が動き、脳が動き、楽しくなって、どんどん時間が過ぎていきます。
その後、ファシリテーターの合図でステップ3に移ります。
ステップ3では、自分自身が作った作品を見ながら、ストーリーを語ります。
無意識で作ったもの、何か意図を持って選んだ色や形。
そこにストーリーを載せて参加者の皆さんに共有します。
その過程で、自分が元々想定していなかったストーリーが口をついて出てくることもありますし、意図して考えたていたことを話すこともあるでしょう。
ポイントは、「作品」が全てであり、作品を見ながら喋ること。
これにより、人や人格と、作品が切り離され、作品を通して参加者とやりとりをする中で、話す側も心理的安全性が守られ、より深いストーリーが紡ぎ出されます。
ステップ4では、参加者が作者に対して質問を投げかけます。
「なぜ、この部分は、この色を選んだんでしょう?」
「この高さが異なるのは何か意図があるのでしょうか?」
「場所が違うけど形が共通しているこれらには、どんな意味がありますか?」
など。
これらの質問に対し、意図していた場合はそれを、
また、意図していない場合も理由を載せて語る中で、
自分が気がついていなかったことが言葉となって現れます。
(本当は、こうしたかったが、部品がなかったとか、技術的にできなかった、などの回答もあり。)
これらやりとりを通じて、作者は内省もしますし、より深い学びを得ることができます。
アプリケーションテクニックとワークショップ例
7つのアプリケーションテクニック(以下AT)については、長くなってしまうので詳しくは、別で紹介できたらと思います。
以下、代表的なAT1−3と、それを組み合わせたワークショップの例を示してみます。
AT 1 個人作品を作り、ストーリーを組み立てる
AT2 共通作品を作り、ストーリーを組み立てる
AT3 ランドスケープを作る
多くのワークショップでは、3−4時間のワークショップになるのではないでしょうか。その場合、準備運動ともいえる「スキルビルディング」と、上記AT1-3の組み合わせのみでワークショップが成り立ちます。
スキルビルディングは、はじめてLSP参加者には必須となりますし、久しぶりに参加する方々にも繋ぎ直し(手と頭をつなぎ直す)が必須となります。
スキルビルディング自体にも’型’があり、自然と、手と頭が繋がるように、LEGOを触ることが初めての参加者であったとしても、ステップを踏んで、問いに対して形を作り、そこに意味を持たせて、ストーリーで語ることができるようになります。
ワークショップ全体の目的が、「強い信頼で結ばれたチームを作る」だったとしたときに、このAT1-3を使うとすると、
AT1 「あなたにとって、信頼とは?」
AT2 「我々にとって、信頼とは?」
<- AT1で作った作品を配置し、お互いに意味をとことん確認し、お互いが譲れない点を’共有’します。
AT1 「我々の信頼」を実現するために、あなたが明日からできることは?
などとします。
なお、AT 4以降を使ったワークショップは、AT1-3でできたランドスケープがベースとなり、2日や3日に渡って行われる壮大なものとなります。
参加者の時間の都合もあり、なかなか実施の難易度は上がるかもしれません。
(得るものは、もちろん大きいです)
そのようなワークショップの例としてAT1-7全てを使う「企業のためのリアルタイムストラテジー」があります。
私はまだトレーニングでしか体験がありませんが、いわゆるきっちりとプランニングをする戦略策定とは異なり、汎用的に、状況が変化した中でも自分達が「なぜその行動を取るのか?」という、行動原理(Guiding Principle)を導くものです。
こちらも、どこかで紹介ができればと思います。
LEGO®︎ SERIOUS PLAY®︎ メリット・特徴
「せっかくたくさんの人が集まっているのに、今日もあの人の”演説”だ」
「もっと活発にいつも静かな人からも意見がでると面白いのに」
「いつもの通りの、決まった形の会議で、いつもの結論だ」
… みなさんも、なんとなくイメージつくのではないでしょうか。
LEGO®︎ SERIOUS PLAY®︎が目指すのは、誰か少数が議論の場を占有する通常の会議(「20 / 80」)ではありません。
LSPは、参加者全員が前のめりになる「100 / 100」の環境を実現します。
自分の中の言葉にならない想いを、組織の中で他者にうまく伝えられない人を無くします。
大人でも子供でも、世代や上下関係を超えて、参加できるのも特徴の一つです。
以下、以前、LSPワークショップ参加者から伺った声です。
その他、LSPについて詳しい内容は、日本における レゴ®シリアスプレイ®実践のパイオニアで、現在、このプログラムの開発、実施を提供できるリーディング企業である「株式会社ロバート・ラスムセン・アンド・アソシエイツ」もご参照ください。
まとめ
ビジネス上の問題解決には、論理を尽くした議論を優先しがちです。
各人の感性・「心」で考え直し、感性で捉えたことをまた論理で考えてみる、この相互作用が問題解決を効果的に促進します。
このことは前回の「LEGO®︎ SERIOUS PLAY®︎との出会い」でも示した、右脳と左脳のキャッチボールであり、これを方法論として確立しているものの、あくまでもLEGO®︎ SERIOUS PLAY®︎「入れ物」である点に大きな可能性を感じています。
今後も、LSPに関することも、記していきたいと思います!
この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?