観劇 noteその18「てにあまる」
観劇 noteその18「てにあまる」
一言でいうと「藤原竜也劇場」なんだけど
観劇する前から気になってたのは
柄本明演出
柄本明の舞台を観るのは2度目です
テレビでは志村けんとのコントでシュールな役か量食えないのに口に何でも押し込む破天荒な役、まともなドラマでは憎さたっぷりのクソじじいが多く役作りに自虐が入っているイメージがありました
ちょいとストーリーを追ってみましょう
生活苦している佐々木(柄本明)のシーンから始まり
そこに新聞受けから顔を覗かせ「シャイニング」みたいな登場をする勇気(藤原竜也)
なにやら知り合いみたいだけど
お互いに回りくどい話し方
特に勇気の発言が不自然
「カウンセラーが言うんですよ」と元々自分が難ありな所を匂わせる
冒頭から気になりまくる
勇気が佐々木に「住み込みで働いて欲しい」という依頼
会話からしてお互いに精神不安定な状態
過去に勇気は兄を佐々木に殺されたらしい
そんな人を家政婦に誘うか!?
観る側も不安定になる
殺された兄の当時の様子や
佐々木本人の心境を聞こうとする勇気
なんせ藤原竜也の迫力が凄い
いきなりクライマックスのシーンを観ているみたい
でも序盤も序盤
この流れで役者さんの体力持つのか!?
勇気の家で仕事仲間の三島(高杉真宙)との打ち合わせ・・というか全く上手くいってない報告に疲れきっている勇気
そこに現れる家政婦になった佐々木
勇気の兄を殺した人が「遠い親戚」と名乗る
勇気自身は佐々木に人前に出てほしくないから不機嫌
一体、何故呼んだんだ!?( ゚Д゚)
またシーンが変わり勇気の妻、緑(佐久間由衣)が三島の立ち会いの元で家の中を物色中
勇気と離婚間近の緑
勇気への愚痴を延々語る中
住み込みの佐々木と鉢合わせ
佐々木は「遠い親戚」と名乗る
困惑してる緑に更なる追い打ち
勇気が家に戻ってきて修羅場
大バトルに挟まれる三島
可哀想な三島と思いきや緑と出来てる疑惑浮上
佐々木が勇気に報告するも勇気は信じない
酒浸りの勇気
そんな状態でも佐々木に殺された兄の話を聞く
佐々木は飄々と当時の事を語る
勇気の兄は弟を守るために避雷針の様に父から暴力を受けていたと
父かよ!!!!!
酒に溺れた勇気へ
「お前を人間にしたい」とたしなめる
今さら何故そんな事を!?
佐々木の虐待を勇気自身も自分の子供にしていたから離婚する流れになっていた!
仕事も上手くいかなくなった家庭も上手く行かなくなった男が
殺人を犯して8年刑務所に入り人生壊れていた父親と再び会い自分を見つめ直す糸口を探そうとしているのだろうけど
既に勇気の心は壊れて修復不可能
そんな時に仕事仲間の三島が辞職届け
「おれは大丈夫、大丈夫だぁあ!!!」と
全く大丈夫じゃない状態!
怒りは6秒我慢したら良いらしいが
6秒すら耐えれず大爆発!!
藤原竜也劇場!
愚痴り出したら止まらない
何処で息継ぎしてるの!?
収録で編集してるレベルで捲し立てる
ずっと叫び続ける姿に
これを観るだけでもお金を払う価値がある
・・で
この辺りから現実かどうか分からないけど
会話型サポートアプリに話しかけて答えて来るのは当時の兄の声
不安になった時の安定剤代わりらしいが
どーみても追い込まれて危険な状態
なんてもん作ってるんだ
この先が観るのも恐くなるくらい
しばらくして
緑が勇気との離婚話を詰めるために家に来る
勇気はかなり紳士的に接してるけど
辛くなったらアプリに向かって「抜け道!抜け道!」と聞くくらい何も頼るモノがない勇気
緑からすれば別人の様な紳士的な勇気に心ざわつく・・そんな時
「あの人が俺の父親なの、刑務所8年入ってたの・・俺の兄ちゃんを殺してね」
デッドボール!!
デッドボールです!!
言葉のキャッチボール不可能!!
これには佐々木さんも絶句
渾身の1球が2人に命中
特に緑への効果は絶大だ!!!
ここからね・・凄く伝えるのが難しいので
ネタバレここまで(笑)
現実、過去の記憶、妄想が同時進行で勇気に流れ込みとんどもない悲劇が生まれるのですが
ただ最後のシーンだけが
何が起こったのか解らなかった
佐々木に何が起こったのか?
この作品を観て解った方は是非教えて頂きたい!!
最後の最後で私は作品に置いてきぼり喰らいました( ;∀;)
たぶんめっちゃ大オチなんだと思われる
本編後のオマケトークは個人的にめちゃめちゃ嬉しい!
役者さんの感情を観劇直後に聞けるんやもん!
また最後のシーンを理解したいので近々観たいとおもいます
あと藤原竜也と柄本明の「力といなし」のやり取りは必見!!
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