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2019年新外国人市場のトレンド及び傾向


2018年新外国人選手市場のトレンドを纏めるならばズバリ「粒ぞろいの打者豊作年」と呼べる年でした。2005年バティスタ以来となるMLBシーズン20HRを放ったクリスチャン・ビヤヌエバを筆頭にMLB通算35HRの実績を持つケニス・バルガス、マイナー通算169HRに加えてAB/HRの数値で新外国人選手歴代最高を記録したジャバリ・ブラッシュ、マレーロやソトを輩出したILの二冠王ジョーイ・メネセス、台湾の至宝ワン・ボーロンなどこれだけの実力者が同年に来日したのはかなりレアな年だったと思います。

では2019年はどうでしょうか?私感も入ってしまいますが今年のトレンドは2018年と正反対のズバリ「粒ぞろいのスターター豊作年」であると感じます。過去に何十人もスターター候補をリストアップしていますがその中でも四天王と呼べる存在の4人を先ずはピックアップしていこうと思います。

①バーチ・スミス(Burch Smith)

平均球速149.8キロのスピンレートの低い4シームに空振り率17.6%を誇るチェンジアップ、また打者の目線を変える大きく曲がるカーブが武器の本格派右腕。ポテンシャルはあるものの、アームアングルの低さやコマンド不足も相まってMLB通算の防御率6.77は褒められたものではありません。しかしK/9ではAAAレベルで9.62、MLBでも9.69と奪三振能力はこれまでの新外国人スターター候補でも抜きんでた存在だと言えます。球威に加えて変化球の質も悪くないですが強いて言うなら「中間球」の取得が覚醒への近道だと思います。

【強み】スターターとしての球威・質のいい変化球          【弱み】コントロールの不安定さ・中間球の不在

②ブロック・スチュアート(Brock Stewart)

平均球速149.1キロ、スピンレート2427回転の2シームにブレーキの利いたチェンジアップ、今時珍しい緩いスライダーが武器のトータルバランスに秀でた右腕。AAA通算で防御率2.86 K/9→8.70 BB/9→2.16の安定感が最大のアピールポイントです。AAAレベルまでなら抑えられるものの、MLBレベルになると強みになるボールが無いため、苦労している様子です。シンカー気味に落ちるチェンジアップは面白いですが・・・昨年度は60日間故障者リスト入りを経験しており、怪我の回復具合が気になるところですが今のところはAAAでも投げているので問題なさそうです。

【強み】AAAレベルで見る球威・コントロール・変化球のバランス    【弱み】突き抜けたモノが見えにくい

③マイク・ライト・ジュニア(Mike Wright Jr.)

平均球速150.7キロの動く4シーム、2シームにカッターやチェンジアップを駆使する剛腕スターター。プロ初登板にピークを迎えた選手で平均球速そのものは今回紹介した候補の中でもトップクラスですが変化球全般の精度が芳しくないため、一本調子になりがちなタイプです。スライダーの球速を上げるなど努力は見られますがMLBの時流に追いついていない印象。スミス、スチュアート以上に変化球の質が悪いため、自慢の速球でどこまでねじ伏せられるかがカギになってきそうです。

【強み】4シームの球威                      【弱み】変化球全般の精度・緩急を付けられない投球

④アンヘル・サンチェス(Angel Sanchez)

最速156キロの4シームに140キロ台中盤のカッター、140キロ台の前半のチェンジアップ、130キロ台のカーブを持ち合わせているポテンシャルの塊。2017年オフに日韓7球団の競合の末、KBOのSKワイバーンズに入団しました。シーズン序盤はスペック通りの成績を残すものの、後半戦以降は韓国の環境に馴染めずに体重が9キロ減、結局シーズンでは29試合 8勝8敗 防4.89と不完全燃焼に終わりました。しかし持っているポテンシャルは上記3名をも凌ぐ存在で2018年の成績でもオフにNPB1球団がSKワイバーンズ以上のオファーを提示したほどです。MLBスカウトの注目も集める中で環境にも馴染めたであろう2019年シーズン、どれだけの成績を叩き出すかに注目です。

【強み】球速・球種・コントロール全てにおいてハイスペック     【弱み】年間を通じたスタミナ面の不安・球速の割に打たれやすい球威

他にも上記四天王として紹介しなかったものの、来日の可能性のある先発候補を一言交えて紹介したいと思います。

⑤ヘクター・ノエシ(Hector Noesi)

【一言紹介】                            KBO3年間で計46勝を挙げた優秀なイニングイーター

⑥ケーシー・サドラー(Casey Sadler)

【一言紹介】                            球威・球種・コントロールと一通り纏まったトータルバランス型右腕

⑦ジョシュ・A・スミス(Josh A Smith)

【一言紹介】                            計6種類のボールで勝負する技巧派スイングマン

⑧ドリュー・ハッチソン(Drew Hutchison)

【一言紹介】                            メジャー通算32勝の実績を持つオーソドックスなスイングマン

⑨ブライアン・ミッチェル(Bryan Mitchell)

【一言紹介】                            球種・球威共にNPBで通用する素質を秘めているスイングマン

⑩タイラー・ウィルソン(Tyler Willson)

【一言紹介】                            「真っスラ」が持ち味のボルシンガータイプの先発右腕         ※4/30 SBが獲得リストに追加し、視察している模様


他にもスターターの候補は居るのですが獲得の可能性と紹介の関係上、今回はここまでにしておきたいと思います。ここで挙げた新外国人候補全員が来日するとは言い切れませんが年齢・実績・ロースターの兼ね合い上、この中の10人中3人はオフに来日すると思います。あくまでも一個人の所感でしかないですから「そのような傾向があるんだな」と頭の片隅に入れて頂ければ幸いです。またドラフトと外国人補強を複合的に捉えるならば佐々木・奥川・及川・西の高卒BIG4に加え実力派捕手が名を連ねる今年のドラフト市場。傾向的には投手豊作に部類されるので、上記外国人スターターにターゲットを絞りつつ、森下などの即戦力投手に特攻せずに敢えて高卒BIG4に照準を絞るのも一つの手かも知れません。                 ※ちなみに2019年新外国人野手市場に関しては不作傾向です。

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