授業録【メディア(2)】

情報メディアはほぼマスメディアについてであるが,

保存,再利用がしやすいか
速報性
影響力
信頼性・信憑性

このあたりがポイントになる。

書籍:
・保存・再利用はしやすいがある程度の場所を必要とする。
・出版まで時間がかかるので速報性は低い。
・購入した人にしか影響力はない。
・一般に時間をかけ,複数の人間によって作られるので信頼性・信憑性は高いと言われる。
雑誌:
・書籍と同じく保存・再利用はしやすいが保存には場所が必要。
・速報性は書籍より高いが,週,月単位のサイクルとなる。
・価格安いので書籍より手にする人は多いため影響力は書籍より大きい。
・信頼性・信憑性は書籍に劣るものの,複数の人間のチェックを通るので,それなりに信頼性・信憑性は高いと考えられる。
新聞:
・書籍と同じく保存・再利用はしやすいが,保存はかさばる。
・速報性は紙媒体では一番高い。夕刊,号外もあるが原則1日サイクル。
・読者が非常に多く影響力大。特に一般紙の内容は注目されやすい。
・一般に信頼性・信憑性は高いと言われるが,スクープ競争のあまり誤報もあり得る。
ラジオ:
・音声の記録には対応した機器が必要。
・速報性は非常に高い。
・テレビや新聞ほどの影響力はない。
・信頼性・信憑性は新聞やテレビと同等。
・比較的簡単な設備で受信・発信ができるので災害に強い。
・影響力の低さからか,テレビや新聞などでは伝えられない内容を扱うことがある。
・何かの作業をしながら聞くことができる。
テレビ:
・記録には対応した機器が必要。
・速報性は非常に高い。だが地デジになってからは若干のタイムラグがあるため,地震速報において問題視されていたが,警報やテロップ表示で軽減されている。(しかし見ていない人にはわからない)
・影響力は非常に大きい。
・信頼性・信憑性についてはスポンサー等の影響もありそれほど高いとは言えない部分もある。
・画面を見ていないとわからない事が多い。
・リアルタイム性が高い
ネット:
・記録や再利用はディジタル情報として保存すれば,異種複数のデバイスで利用できる。
・速報性についてはさまざま。近年は高いと言える。
・影響力は大きいとみられる。ただし,実体を掴みにくいので決定的な影響力があると断言はできない。いまだサブカル的見方をされている雰囲気がある。
・信頼性・信憑性については玉石混淆。おしなべて低いと考えるのがベター。改訂・削除が簡単にできるのも問題。
・基本は文字文化だが,他の表現メディアを総合的に扱えるようになった。

基本的に情報メディアを通過して得た情報は,何らかの形で加工されている。
恣意的に歪められている可能性を否定してはいけない。
決して各メディアが嘘をついているわけではないが,真実を伝えているとは限らないからである。
物事にはそれぞれに切り口や視点が有り,それが異なれば解釈も違う。
それぞれの解釈を加味して発信しているので,自分が思う真実とは限らないのである。

このようなことからメディアを通じて情報を得るときには,複数のメディアを比較する(クロスチェック)が必要。
同一メディアであっても,発信者によって異なることも珍しくない。
そしてそれらの情報がどれだけ確かであるを評価しなければいけない。

出典,ニュースソースは明確か?
論理的であり矛盾はないか?
一次情報(直接体験した情報)にどれだけ近いか?

マスメディアとのつきあい方は,ただ単に受けとれば良いということではなく,意識的に活用していくことが肝要。

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