「安全」についての考察

■安全とは

安全への意識は個人によって大きな差がある
ギリギリでも安全と感じる人もいれば,十分な余裕がないと安全とは言えないと感じる人もいるだろう
一つの考え方として,その人にとって安全な状態とは被害を最小限に抑えることができる状態であると言っていいのではないだろうか

■被害を最小限にする

被害を最小限にする考え方の一つとして「フェイルセーフ(Fail-safe)」という考え方がある

フェイルセーフ(フェールセーフ、フェイルセイフ、英語: fail safe)とは、なんらかの装置・システムにおいて、誤操作・誤動作による障害が発生した場合、常に安全側に制御すること。またはそうなるような設計手法で信頼性設計のひとつ。これは装置やシステムが『必ず故障する』ということを前提にしたものである。(Wikipedia)

何らかの障害が生じてもそれ以上被害が広がらない工夫である

(1)被害が生じても,それ以上被害が広がらないようにする
(2)重要な機能だけは稼働できるようにする
(3)新たな被害を生まないようにする

といったところであろうか
ここで大切なのは,どこまでの被害を最小限であると見積もるかである
つまり,絶対に引けない一線はどこかということになる

■費用対効果

さらに考えたいのは費用対効果(コストパフォーマンス)である
勘違いしたくないのは安ければいいという意味で捉えてはいけない
かけた費用・労力に対し,自分が期待した以上の効果があるかどうかである
例えグラム1,000円のお肉でも,それに見合う満足感を得られればコスパがいいとあると考えるべきである
逆もまた言えるのではなかろうか
それなりの効果を期待するなら,相応の費用・労力は必要であると

■最後の一線の引き方

では,最後の一線とは何か?
それは目的達成のために絶対に失いたくないものである
そして最後の一線を正しく引くためには,目的を見誤らないことが肝要
目的を間違うと守るべきものを誤り,最終的にステークホルダーに対し多大な損害を与えてしまうことになる

具体的にどこが最後の一線か?探し当てる方法として,リスクマネジメントのフレームワークが役立つかもしれない

頻度と重要度を軸にとり,起こりうる事象を当てはめてリスク評価をし優先順位を考える
またリスクとなる事象の拾い出しには4つの「あ」(リスクマネジメント協会リスクマネジメントLesson)に気をつける

・ありえない
・あってはならない
・あたりまえ
・あいまい

得られた評価・優先順位から自ずと最後の一線が見えてくるのではないだろうか

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