花の季節と受験勉強(梅木豪之)

【かたつむりそろそろ登れ富士の山 ~小林一茶】

「花の季節は嵐が多い」といわれますが、この季節はだれにとってもうきうきした明るい季節とはかぎりません。

今年も、やむなく第2志望校に進学したり、浪人生活に入る若者がたくさんいるにちがいありません。

しかし、回り道や道草をくうということはけっして無駄ではありません。

真っ直(すぐ)に早くいくとかえってつまずくことがあります。

近ごろの親子は、「お受験」という流行語のように、おしめがとれないうちから受験勉強に駆り立てられているといいます。

早期教育の功罪はともかく、何事にも早く早くとせき立てることは心身を衰えさすことになります。

数学などの能力が進んだ者を飛び級にすることには反対ということを日本数学会が表明しています。

梅木豪之

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