紫乃と美甘の読書会 第4回「ハリー・ポッター」
こちらは紫乃と美甘の読書会の第4回「ハリー・ポッター」についてのログとして執筆しました。読書会は、2022年10月29日に開催されたものです。アーカイブは以下から視聴できるので、ご興味のある方はぜひ。
※『ハリー・ポッター』シリーズと『青の祓魔師』、そして『BLEACH』の重大なネタバレが含まれているので未読の方はご注意ください。
※このブログは紫乃の了承のもと美甘個人の独断と偏見のもとに執筆されているので、実際には話されたものよりもかなり美甘側に偏った内容になっています。
好きなキャラクター
「ハリー・ポッター」シリーズには魅力的なキャラクターがたくさん登場する。その中でわたしが一番好きなキャラクターは、ルーナ・ラブグッドである。わたしがルーナを知ったのは、おそらく原作より先に映画を通じてだった。だから、イヴァナ・リンチ演じるルーナの、向こう側が透けて見えそうな、妖精のような美少女っぷりに心を撃ち抜かれてしまった。わたしは「デルフィニア戦記」のシェラ・ファロットしかり、銀髪の美少女(のような容姿)にすこぶる弱い。ルーナは宇宙人ではないけれど、「パーティで女の子に話しかけるには」のヒロイン・ザンのような不思議で捉えどころのない魅力がある。(ちなみにわたしはザンを演じたエル・ファニングも、その妖精のような顔立ちが好きである)一方でルーナは、誘拐されて幽閉されたりしてもへこたれず、勇敢に死喰い人たちに立ち向かう芯の強さもある。そんなルーナのギャップにもぐっと来てしまう。
※ここから完全にまじのネタバレ?なので注意してください。
今回ルーナについて改めてハリー・ポッターwikiを読んでみたところ、ホグワーツ卒業後のルーナが「ファンタスティック・ビースト」の主人公ニュート・スキャマンダーの孫と結婚していたと知り、ふたつの意味でとても衝撃を受けた。まずルーナ結婚しちゃったの、という点。それからニュートに孫がいるってことは誰かと結婚して子供が生まれるハッピーエンドが約束されているの、という点です。これっていったいどの時点で明かされた情報なんだろう……。ちなみにわたしは「ファンタスティック・ビースト」についても大ファンなので、いつか機会を設けて語りたいと目論んでいる。
好きな寮
わたしが一番好きな寮はレイブンクローだ。昔から、もしホグワーツに入れるのならレイブンクローに入りたいと思っていた。その理由は知性への憧れと崇拝である。わたしは自分のことをそれほど賢いとは思っていないけれど、誉め言葉として一番嬉しいのは、「賢い」と言われることだ。だから、知性を何よりも重んじるレイブンクローにとても惹かれる。もちろんルーナがレイブンクローに属しているというのも、レイブンクローに入りたい理由のひとつでもある。
ちなみに読書会で話題に出たMBTI診断をもう一度してみたところ、INFJ(共感者)タイプであるとの結果になった。このタイプは組み分け的にはハッフルパフに属するらしい。学生時代に診断した時はINFP(浪漫主義)でレイブンクローだったので、この5年ほどで性格がずいぶん変わったようだ。
好きな巻
一番好きな巻を訊かれたら、迷いなく『ハリー・ポッターと謎のプリンス』と答える。
まずタイトルからして好きだ。原題のHarry Potter and the Half-Blood Princeを聞いたとき、どんな邦題になるんだろうと色々と想像を巡らせたことをいまだに覚えている。この巻だけ、ほかの巻とタイトルの性質が違うのだ。例えば『ハリー・ポッターと賢者の石』にしてみても、「賢者の石」という魔法の道具は、魔法界でも有名で重要なものだ。ほかの巻にしてみても、すべて物語上というだけでなく魔法界において重要なものの名前がタイトルになっている。しかし、「謎のプリンス」つまり「半純血のプリンス」は、ハリーが個人的に見つけた魔法薬学の教科書に残されていた署名である。しかも結局それは、セブルス・スネイプが学生時代に自分に付けた偽名でしかないのだ。つまりこの言葉を知っているのはハリーとスネイプだけである。この「半純血のプリンス」とは一体誰なんだろう、という謎を解き明かしていく様は、ちょっとミステリ調でわくわくする。
さらにこの巻の好きなところとしては、ハリーがスネイプの個人授業を受けている最中に、スネイプの学生時代を覗き見してしまうシーンがある。このシーンを通じて、いままで謎に包まれていた、どうしてスネイプは父ジェームズ、ひいてはハリーをも毛嫌いしているのだろう、という疑問が少し解明されるのだ。個人的に、ジェームズとスネイプ、リリーの関係性は、『青の祓魔師』のサタンと獅郎とリリーの関係性にとてもよく似ていると思う。スネイプはリリーをずっと昔から愛していた。それなのに、リリーは自分と敵対しているジェームズと恋に落ちてしまい、ジェームズとの間にできた息子を守るために命を落としてしまう。だからスネイプは憎い相手の子どもであり、愛したひとの子どもでもあるハリーを守らざるを得なかった。そしてついにはそのために命を落としてしまう。こういう関係性は、きっと普遍的な三角関係なのであろう。探せば他にも色々な作品でみることができる。例えば、少し違っている部分もあるが、似たものとして『BLEACH』の一心と真咲と竜弦が挙げられる。ともかく、なぜか気が付いたら三角関係大好き魔人と化していたわたしは、この3人の三角関係に正直言ってめちゃめちゃ興奮するのである。どうしてこんな子になっちゃったのかしらねえ……。
守護霊
おそらく「ハリー・ポッター」ファンなら誰しも、一度は自分の守護霊について妄想を膨らませたことがあるのではないだろうか。
わたしが自分の守護霊として想像したものはふたつある。まず一つ目は孔雀。そして二つ目は獅子。なぜかどちらもまあるく広がった形状をした部分があるのがおもしろい。
孔雀は単純に好きだからである。わたしは地上を歩いていてあまり飛ばない鳥が好きだ。特に脚や首が長いものが好きだ。一番好きな鳥はフラミンゴである。でもフラミンゴはなぜかあまり守護霊としてピンとこなかった。「エクスペクト・パトローナム」を唱えたときに、ふわあーっと出てきそうな鳥としてしっくりきたのが孔雀だった。理由はあまりない。
それから獅子については、紫乃にも言われたことだが、自分が獅子座だからか、なぜか昔から自分に獅子のイメージがあるというのが最も大きな理由だ。でもあまりにも強そうすぎて、たとえ獅子が守護霊だったとしてもうまく呼び出せそうにない。
ただ守護霊というのは、好きな動物がなるわけでもないらしい。ちなみに主要キャラクターの守護霊については以下のワーナー・ブラザーズの公式サイトに載っている。
まとめ
そんなわけで気が付いたら「ハリー・ポッター」の中身について何一つ話さないまま、読書会は終わっていた。
昔はむちゃくちゃ分厚い単行本しかなくて、ちょっとした筋トレみたいになって読みふけっていたのに、気が付いたら文庫版も出てるし、電子書籍化もされてるしで、気軽に読み返せるようになっていたのがありがたい。というわけで改めて原作を読み返したのち、また近いうちに「ハリー・ポッター」読書会は敢行される予定です。
(ちなみに全然関係ないけれど、個人的には佐竹美保さんがカバーイラストを担当している新装版がけっこう欲しい)
紫乃が語った熱いハリポタ話が気になる方は、ぜひアーカイブをご視聴ください。
作品リスト
「ハリー・ポッター」シリーズ
J・K・ローリング、松岡佑子訳『ハリー・ポッターと賢者の石』静山社、1999年。
J・K・ローリング、松岡佑子訳『ハリー・ポッターと秘密の部屋』静山社、2000年。
J・K・ローリング、松岡佑子訳『ハリー・ポッターとアズカバンの囚人』静山社、2001年。
J・K・ローリング、松岡佑子訳『ハリー・ポッターと炎のゴブレット』静山社、2002年。
J・K・ローリング、松岡佑子訳『ハリー・ポッターと不死鳥の騎士団』静山社、2004年。
J・K・ローリング、松岡佑子訳『ハリー・ポッターと謎のプリンス』静山社、2006年。
J・K・ローリング、松岡佑子訳『ハリー・ポッターと死の秘宝』静山社、2008年。
「ハリー・ポッター」関連映画
ワーナー・ブラザーズ「ハリー・ポッター」シリーズ、2001年-2011年。
デヴィッド・イェーツ「ファンタスティックビースト」シリーズ、ワーナーブラザーズ、2015年-。
その他
茅田砂胡『デルフィニア戦記』シリーズ、中央公論新社、1993年-2021年。
ジョン・キャメロン・ミッチェル「パーティで女の子に話しかけるには」ハンウェイ・フィルムズ、2017年。
加藤和恵『青の祓魔師』集英社、2009年-。
久保帯人『BLEACH』集英社、2001年-2016年。