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「魚とり」


*キャプション
 干戈カンカのひととき


 たった1回だけだけど、静間川ぐらいの幅の川端の沼地で日中、半日も休憩しその川で魚とりをしたことがある。
 身のたけ程もあるアシが自生していて、しかも、所々に、休憩のできる平地もあった。葦の中におれば、ソ軍機も攻撃をしかけてこなかった。
 その上に、大きな木立ちもあり、木陰で炊餐もできた。
 西口で中止した夜襲の時のダイナマイトを何人かは、それを捨てずに持っていたようだった。
 川で1列になり、手をつないで待っていると、川のはるか上流で、すさまじい音と共に水しぶきが上った。
 流れが激しく、大さわぎした割にはたいしたことはなかった。
 それでも、部隊をあげてのんびりしたのはこれくらいのものである。

 大山鳴動して【興安まぐろ】一匹。

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