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角換わり同型6六歩4四歩型で後手番で勝つ!!【1】

図1

後手が44歩と突くと、先手が先に45歩と仕掛けることができ、先手にやや評価値が傾く。よって、プロ棋戦では最近ではほとんど前例がない。しかし、この局面からはかなり激しい展開となり、研究を深くしていた方が勝つ。またこの局面は先手の腰掛け銀に対してほぼ100の確率で誘導できるため、研究を入れておくことはかなりコスパがいいと考えた。この局面から△同歩▲同銀△55銀▲24歩△同歩▲25歩は双方の最善で、同銀ではなく同桂、24歩ではなく、35歩の分岐はあるが、今回は以下、△47歩▲38金とした次の局面に限定してそこから詰み(付近)まで研究したい。 

図2

ここで△65歩▲24歩△22歩▲35歩△66歩▲34歩△65桂として次図。

図3

先手は▲35歩に代えて▲56銀や▲58玉とする手もかなり有力。(今年の電竜戦の最新版の水匠は▲56銀、将棋ウォーズのノーマル棋神は▲58玉を選択してきた。) ただし出現率は▲35歩が圧倒的に多い。

図3以下、▲33歩成とするのが自然であり実際初見だとノーマル棋神も33歩成と指してくることがあるほどだが、実はこれは後手勝ちの変化で、以下△同桂▲63歩△45桂▲同桂△67銀と打ち込んだ次図は後手勝勢。

図4

以下▲同金△同歩成▲同玉△77桂成として▲同桂なら△66歩▲58玉△67角から45桂を取れば分かりやすく勝ち。△77桂成に▲同玉なら△86歩とした手が実は詰めろで、(△86歩に対して仮に▲62歩成としてきたら、△87歩成▲68玉△77と▲同玉(同桂には88飛成から詰み) △86角として詰み。 )▲同歩とするよりないが、△66角▲78玉△86飛と詰めろ詰めろで迫って分かりやすい一手勝ちとなる。

先手はこの局面で33歩成とした手が自然だが実は悪手だった。代わりに先に▲63歩とする手が好手で、これなら△72金とするよりない。以下▲33歩成△同桂とした次図。

図5

ここで▲43歩は△同金として▲23歩成には45桂として、以下▲同桂△67銀▲同金△同歩成▲同玉△66歩▲同銀△56角▲58玉△57桂成▲同銀△67金と迫って後手優勢。
よって先手は図5で先に▲23歩成として(図6)△同歩に▲43歩とすれば△同金には飛車が成れるので、△52玉の一手。

図6

図6では▲43歩以外にも▲34銀、▲34角、▲44歩など分岐が多い局面であるので次回はその分岐を順番に見ていく。

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