痴の雛祭り

3/10の一週間前は桃の節句。
雛人形を飾り、ジョシの健やかな成長を願う日だった。

こ↑こ↓面会室でも、当然のように雛祭りが行われた。

――明かりをつけましょ万札に
アンパンとLSDの販売で一儲けした彼らの懐は温かい。面会室の片隅には札束が山のように積まれていた。

――お花をあげましょ菊の花
そう歌い上げながら直樹は、典史の菊門に人差し指を突っ込む。典史はたまらず声を上げた。

――五人ばやしの尻太鼓
指で穴の中をほぐしつつ、典史の引き締まった尻を叩く。その音は典史の嬌声と重なり、美しい調べとなった。

――今日はたのしい雛祭り
下半身を執拗に責められた典史は、すっかりメスの顔だ。
これから行われる享楽の夜を想い、胸と乳首を膨らませている。
たのしいひな祭りの夜はまだ始まったばかり。
健やかなメスに成長した彼らを祝う宴は、これからが本番なのだ。

ひな祭りの祝い料理といえば、ひなあられ、菱餅、白酒、ちらし寿司、はまぐりのお吸い物である。
ここ面会室では、少し変わった料理が振る舞われる。

この事務所にいるメスは二人。
まるで雛人形のようなおめかしをした主役の二人は、肛門性交の真っ最中であった。
桃色乳首のLSD中毒メスの後ろで腰を振っているのは、浜風なりきりバレ天狗な男である。
アンパンマンモドキメスの後ろで腰を振っているのは、古明地こいし風の男。
程なくしてタチ達の射精が終わり、メス達の菊座から肉棒が引き抜かれる。連日の酷使で締りの悪くなった穴から、ブチュッ、と体液が漏れた。

牧野有は過去に緋翠姉貴がコラボした酒の瓶をつかむと、アンパンマンモドキの穴に栓をした。酒瓶の中身がゆっくりと直樹の直腸に流れ込む。
中身は酒ではなく、黄色くとろみの付いた甘いその液体は――味醂!! 直樹のケツマンコは、あっという間に中身をすべて飲み干してしまった。
既に直樹はほんのりピンクに色づいている。
偏差値35以下の輩だと分からないかもしれないが、直腸からのアルコール吸収は迅速だ。
有は一升瓶を引き抜き、エイッナイスストッパー514で直樹のアヌスに栓をすると、直樹の帯(ポルトガル国旗)を素早くほどいて、ぐい、と引っ張った。

回る。ポルトガルアンパンマンが回る。
その身の帯をほどかれながら。その身にまとった鮮やかな単衣(マント)をはためかせながら。その胎に注がれた液体を混ぜながら――。

その身にまとった全ての衣をはだけさせ、仰向けに倒れ込んだメスパンマンは、自ら足を大きく広げてエイッナイスストッパー514を引き抜いた。
オスを誘うようにひくつく魅惑の穴。魔羅を捉えて離さないだろう重厚なヒダ。それはあたかも蛤のようにぱくぱくと蠢き、白い液体を溢れさせた。
有はたまらず、直樹の蛤にむしゃぶりついた。なめ、ねぶり、吸い上げる。
あふれてくる白酒は、えぐみと苦味と甘みが混じり合った独特の美味さだ。
やがて飲みきれなくなった小太りの男は、白酒を口移しで直樹にも飲ませてあげた。
舌と舌が自然に絡む。お互いの唾液と白酒の混じり合ったものをお互いが嚥下する。
二人の目に溢れる涙は、白酒の味に感動したためか、それとも――

それを見ていたもう一人のメス典史は、自らの桃色乳首を慰めていた。
その目に溢れる涙は、白酒――蛤の吸い物――を飲ませてくれなかったことへの妬みだろうか。それとも――

その想いにそっと蓋をして、乳首を慰める典史はremmuhの性器をねだる。
今はただメスの欲望に身を委ねよう。

――今日はたのしいひな祭り
――なによりうれしいひな祭り